風評被害|店内クラスターが発生した事実がネットニュースで広まった

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コロナ感染のクラスターが発生した店舗・施設などがネットニュースで報じられることが増えています。 店名や施設名が載ることで、今は休業中だとしても、休業明けの経営に不利益が生じるおそれがあります。 また、ビルオーナーとしては店舗が退店したとしても、ネットに残り続けることで瑕疵物件のように扱われるリスクもあります。 このようなとき、入居する店舗として、またはビルオーナーとしてできる対策・対応はありますか? ===== 本投稿は、 ・ココナラ法律相談編集部が質問文を投稿し、弁護士から一般的な回答を得ています ・コロナショック(事業者向け)に関する法律Q&Aのまとめに掲載されます

ココナラ法律相談編集部 さん

弁護士からの回答タイムライン

  • インターネット上で一度不利益な情報が拡散されてしまうと,単に悪評が広まるのみでなく,その後も情報が残存し続け,各種の不利益を被り続ける事態となることが度々起こります。こうした,いわゆるデジタルタトゥーに関しては,削除や責任追及に向けた手段がいくつか考えられます。 まず,事実か否かにかかわらず,個人や法人の社会的評価を低下させるような事実を公然と摘示した場合,名誉毀損として民事上の損害賠償責任や刑事責任が生じることになります。 こうした権利侵害に当たりうる投稿等に関しては,プロバイダに対して送信防止措置請求をしたり,裁判所に対して削除の仮処分等の申立てを行うことで,情報の削除を図っていくことができます。 また,問題とされる投稿等をした当事者に対しては,上述した損害賠償請求等を行っていくことも考えられます。 この場合,名誉毀損にあたる書き込みや投稿に関しては,匿名でなされることが多く,相手を特定できないのではないかと心配される方もおられますが,投稿がなされてから一定期間内であれば,プロバイダ等において発信者情報等を保有しております。そのため,プロバイダ等に対して発信者情報の開示請求等を経ることで,投稿者個人を特定し,その上で責任追及を図っていくことも考えられます。 こうした手段により,問題となる投稿等の削除をしていくことで,不名誉な情報の拡散に足止めをかけることができるかと思われます。 また,被害者側において,こうした名誉毀損行為に対する厳しい姿勢を示していくことで,第三者による不用意な投稿等の自粛にもつながるかと思われます。
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  • ココナラ法律相談編集部
    ココナラ法律相談編集部さん
    青山先生 ご回答を頂き誠にありがとうございます。 デマ(嘘)が拡散されることが名誉毀損だと思われる方も多いかもしれませんが、 正しくは、 ・事実か否かにかかわらず,個人や法人の社会的評価を低下させるような事実を公然と摘示した場合,名誉毀損になりうる ということは注目すべきですね。 その際、被害者側は ・削除請求 ・発信者(加害者)の特定 などの対応が取れるということですね。 大変勉強になりました。

この投稿は、2020年4月18日時点の情報です。
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