長年契約書なしでの店舗権住宅の契約書作成について
現在、約28年間、古いお蔵を
店舗兼住宅として建物を借りて営業・居住しています。
これまで契約書は作成されていない状態でした。
今回、貸主側から初めて契約書の「叩き台」が提示され、
内容は以下の通りです。
• 10年間の定期建物賃貸借契約
• 希望があれば 5年間の再契約あり
• 契約終了時の
・原状回復(造作物全撤去)
・造作買取請求権および有益費償還請求権の放棄
を求められています。
昨年、2万円の家賃の値上げを提示され
理由には納得出来ませんでしたが、
今後値上げしないから、とのことで
10,000円に減額して了承しました。
その際に、契約書を交わしたいとの
話もありました。
今回、不動産屋が仲介で契約書が出て
定期建物賃貸契約であれば、
10年間値上げなし、と言われました。
5年の再契約とはどうなるのか?
それを伸ばすことは出来るのか?
普通賃貸契約なら、更新ごとに
値上げする、
と言われました。
なんだか、騙されたような思いです。
当該建物は、借りた当初は床もなく、土のままの状態で、電気やガス、水道も全て借主がやり、
厨房・座敷・階段・床・トイレ・風呂等は、
すべて貸主に確認を取りながら、借主側で費用負担して造作しました。
質問です。
1. このような
「原状回復(造作物全撤去)」
階段やトイレ、厨房など全て取り外すのは難しく解体になってしまいます。
「造作買取請求権・有益費償還請求権の全面放棄」
を前提とした定期建物賃貸借契約は、一般的・法的に妥当な内容でしょうか。
2.こちらで叩き台を預かり
検討して、専門家に聞いて
修正要望を出す、と言いました。
交渉、拒否出来るのでしょうか。
(例:特約の無効・一部修正・条件緩和など)を
一般論として教えていただきたいです。
3. 借主として、どのような姿勢・対応で交渉や判断をすべきか、
注意点があればご教示ください。
賃貸借契約書を作成していないとしても、店舗兼住宅として借りた建物で営業・居住しており、その対価として賃料を支払っていることに鑑みれば、貸主とあなたとの間に賃貸借契約が成立しているものと思われます。ただし、賃貸借契約の期間の明確な合意がない場合、期間の定めのない賃貸借契約と扱われる可能性があります。
借家人の保護の観点から制定された借地借家法という法律が存在し、期間の定めのない建物賃貸借契約の場合、賃貸人から賃借人に対し、退去を求める日の6か月前に解約の申入れをする必要があり、しかも、その解約申入れには借地借家法第28条の正当事由が認めれる必要があります。
あなたとしては、この「正当の事由」が認められないとの立場で、営業•居住を続けていく考えられます(この正当事由が容易には認められないこと等に鑑み、貸主側に有利な内容の契約書の締結を打診してきたのかもしれません)。
なお、貸主側の提案は、定期建物賃貸借とされており、更新が認められていないこと、造作買取請求権・有益費償還請求権の全面放棄を求められている等、借主側に不利な内容となっています。
この相談掲示板の守備範囲(質問に対する簡易な回答)を超えるご相談かと思いますので、適切な解決のためには、入居している建物の状況が確認できる写真などを持参の上、お住まいの地域等の弁護士に直接相談なさるのが望ましいご事案かと存じます。
【参考】借地借家法
(解約による建物賃貸借の終了)
第二十七条 建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する。
2 前条第二項及び第三項の規定は、建物の賃貸借が解約の申入れによって終了した場合に準用する。
(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
第二十八条 建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。
要するに
今は「普通借家契約」として強く保護されている
貸主は正当事由なしに出て行かせられない
だから貸主側は、借主に不利な契約に切り替えようとしている
サインする義務はない
専門家に相談して、有利な契約
をした方がよい、
ということですね?
大きな方向性としては、そのような理解でよろしいかと思います。
長年、営業•居住され続けてきた物件であり、生活の拠点•基盤かと思いますので、仮に新たに契約書を締結なさる場合にも、十分交渉し、有利な内容を目指されてください。
ありがとうございます。
ご意見を聞いて、
焦らず、相手のペースに巻き込まれず
落ち着いて、専門家に意見を聞いたところ、
貸主側にとても不利な契約内容なので、
しっかりと専門家に相談してくださいとのことで、一旦保留にして、
良い関係を保つ為にも、
落ち着いて進めたい、と
言ってみようかと思います。