祖父名義の家についての居住権
2年ほど前に父が亡くなり相続人全員が相続放棄をしました。
家は当時父、母、父方の祖母、私で住んでおり、現在も住み続けています。
元々家の名義人だった父方の祖父は父が亡くなる1年ほど前に亡くなり、祖母に名義変更をしたと思っていたのですが変更されておらず祖父の名義のままになっていたことが最近わかりました。
この場合本来、私と母は家に住み続けることはできないんでしょうか。
ご回答をお願いいたします。
父方の祖父が亡くなられた後に、お父上が亡くなったということですと、父の相続について相続人全員が相続放棄をしたとのことから、民法939条により、相続放棄をした相続人は「初めから相続人でなかったもの」と扱われます。その結果、父が有していた祖父不動産に対する相続分も承継されず、あなた及びお母様は祖父名義不動産について所有権や相続権を取得していないという整理になります。
もっとも、現在の居住が直ちに違法となるわけではありません。祖母が祖父の相続人として健在であり、その了承のもとで同居・居住している場合には、使用貸借や親族間の同居として評価され、不法占拠とまではいえない可能性が高いと考えられます。ただし、これは祖母の承諾を前提とする事実上の居住にとどまり、法的に安定した居住権や所有権があるわけではありません。
したがって、短期的には直ちに退去を求められる状況ではないものの、将来的に祖母が亡くなった場合や、相続関係が整理されないまま第三者(相続人や相続財産管理人)が関与した場合には、明渡しや賃料相当額請求等のリスクが生じ得ます。今後も住み続けることを希望するのであれば、祖父・祖母双方の相続関係を整理し、名義変更や居住権の法的根拠(使用貸借契約を締結するなど)を明確にしていただくことが必要と考えます。
現在は祖母に名義を移しているのですが、私と母も名義人になればいいということでしょうか。
もちろん祖母からご質問者様や母上に名義変更できるのであれば、それでもかまいません。
名義変更をされないのであれば、祖母と使用貸借契約書(賃料の支払いは発生せず、住居に住むとの合意を記した契約書)を締結いただく方法もあります。
ご回答いただきありがとうございました。