著作権法における「転載」と「引用」の違いと注意点
著作権法上の「転載」と「引用」についてご相談がございます。
あるライターの記事内で、引用(例えば、顔写真など)が使われたりするのですが、
こちらとしては、報道機関等の画像は承諾が必要なのではと思っているのですが、
そのライターさん曰く、「小生の資料は全て公表資料からの引用です。
公式に社会全体に発信された情報です。出典を明記すれば、何も問題は無いと思います。
問題なのは、無断転用です、これは出典を書かないからです。
以前、そちらの規定を見せて戴きましたが、新聞協会等が載せている内容と同じでした。
特に厳しいことはありませんでした」、との見解がありました。
実際のところ、出所を明記するれば良いだけなのか、
それとも承諾までは行かずとも確認を取るべきなのか、
線引きはどのように決めれば良いのでしょうか。
よろしくお願い申し上げます。
あるライターの引用に関する理解は不正確と思われます。
著作権法上の適法引用と認められるには、次の1~4の条件を満たす必要があります。公表資料を引用し、出所を明示しても、1及び4の条件しか満たしていません。
全ての条件を満たしていない(適法引用でない)場合は、著作権者に引用の許諾を得る必要があります。
【条件】
1 すでに公表されている著作物であること
2 「公正な慣行」に合致すること
(例えば、引用を行う「必然性」があることや、言語の著作物についてはカギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること)
3 報道、批評、研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
(例えば、引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であることや、引用される分量が必要最小限度の範囲内であること、本文が引用文より高い存在価値を持つこと)
4 「出所の明示」が必要(複製以外はその慣行があるとき)
既にご回答されている通りですが、顔写真の利用は被写体の肖像権も関係しますので、写真の著作権者以外の第三者からも許諾を取得する必要も生じることを補足させていただきます。
稲井様、外山様、ご回答誠にありがとうございました。
今まで、何となくという雰囲気もあった中で、
改めて、勉強させていただきました。
また、何か相談等出てきましたら、場合によって直接ご相談等させていただきます。