夫からの一方的な別居提案と生活費の扱いについての法的対応は?

結婚22年、子供三人(大学生,高校生×2)、週5フルタイムで働く兼業主婦です。
夫が性格の不一致により冷却期間を置きたいから別居と数年後に離婚を宣言し、生活費を管理している給与口座も変更し必要額だけ渡すと言われました(今までは小遣制のため、夫の分の小遣を差し引いた分を管理。小遣制と口座管理は夫からの依頼で行っていた)。
私は別居に反対しておりそのことも伝えていますが、アパートの契約書に書く緊急連絡先に書いていいかと聞かれています。

ちなみに、夫は19年前に複数回の浮気及び不倫行為があり、その数年後に不倫行為や散財による三百万の借金が発覚し妻が代理で返済(この肩代わり分の返済はさらに数年後に相続があったので返してもらえました)、6年前には風俗通い(セクキャバ、デリヘル)が発覚しそのたびに大喧嘩をしてきましたが、そのたびに時間はかかったものの表面上は関係修復をしてきました。しかし自分の心情は深く傷ついていたので、喧嘩のたびに今までされたことを言いたくなるのを我慢して黙っている態度が気に入らず「話し合いにならない」というのが離婚の理由とされています。

ネットで調べた限りでは「有責配偶者による離婚はできない」とありますが、前述の実績でも有責配偶者にあたるものでしょうか。
また、同意のない別居は「悪意の遺棄」とありますが同居義務の放棄と給与口座変更による生活費の差し止め(必要分は払うとは一応言っている)は悪意の遺棄にあたるものでしょうか。別居に反対しているので緊急連絡先に書くことを許可した場合、別居に同意したことになってしまうのでしょうか。
私は別居も離婚も反対の意思を示しておりますが、今後の対応をどうすればよいのかご教示いただきたいです。

1. 有責配偶者からの離婚請求について

有責配偶者とは 自ら不貞行為などを行い、婚姻関係を破綻させる原因を作った配偶者を「有責配偶者」と呼びます。実務上、問題となる有責性のほとんどは不貞行為です。ご相談のケースでは、過去の複数回の不貞行為や借金問題などから、ご主人が有責配偶者とみなされる可能性があります。

判例では、有責配偶者からの離婚請求は原則として認められませんが、相当の長期間の別居、未成熟子の不存在相手方配偶者が苛酷な状態に置かれないこと、といった要素を満たす場合には、例外的に認められることがあるとされています。
ご相談のケースでは、これから別居しようという段階であり、上記の要件①「相当の長期間の別居」を満たしていないため、現時点ではご主人からの離婚請求が裁判で認められる可能性は低いと考えられます。

2. 悪意の遺棄について
悪意の遺棄とは 「悪意の遺棄」とは、正当な理由がないにもかかわらず、夫婦の同居・協力・扶助義務(民法752条)を放棄することを指します。この場合の「悪意」とは、単に事実を知っていることではなく、社会的・倫理的に非難されるべき意図を指します。
ご相談のケースでは、ご主人が一方的に別居を宣言し、給与口座を変更して生活費の管理方法を変える行為は、生活費を渡さずに扶助義務を放棄する行為に当たる可能性があり、正当な理由がなければ「悪意の遺棄」と評価される可能性があります。
たとえ「必要分は払う」と述べていても、収入に比して十分な生活費を渡さない場合も、有責行為とみなされることがあります。

3. 今後の対応について
ご主人の行為が「悪意の遺棄」に該当する可能性を視野に入れ、今後の話し合いや法的手続きに備えて、証拠を確保しておくことが重要です。具体的には、以下のような記録が考えられます。
別居や離婚について話し合った際のメール、LINEなどのやり取り
生活費の支払いが止まったり、減額されたりしたことがわかる預金通帳など

別居先を緊急連絡先にすることを認めることが別居に同意したことに直ちになるわけではありませんが、少なくとも相手はそのように主張してくる可能性はあると思われます。