刑事事件の事例紹介 | 永野 達也弁護士 永野総合法律事務所

取扱事例1

• 万引き・窃盗罪

【再度の執行猶予】【窃盗症（クレプトマニア）】執行猶予期間中の万引きについて、窃盗症であるとの診断書や治療のための努力を示す証拠を提出したことで再度の執行猶予を得られた事案

依頼者：70代　男性

【相談前】
依頼者は、窃盗（万引き）によって執行猶予判決を受けたにもかかわらず、執行猶予期間中に再度万引きをしてしまい、逮捕されてしまいました。

【相談後】
依頼者から話を聞くと、依頼者自身、なぜ再度万引きをしてしまったのか、うまく理由の説明ができず戸惑っている様子でした。
ご家族の協力もあり保釈が認められたことから、速やかに精神科を受診したところ、窃盗症（クレプトマニア）との診断を受けました。
医師の指導を受け、専門機関の受診や自助グループへの参加を続け、その内容を記録して証拠化していきました。
公判では、診断書のほか、依頼者自身が治療のためのどのような努力を続けてきたかを示す証拠を提出し、依頼者が再犯に及ばないために真摯に努力していることを強く主張しました。
その結果、依頼者の真摯な態度が裁判所に認められ、再度の執行猶予を付した判決を得ることができました。

【弁護士からのコメント】
一般的に、再度の執行猶予付き判決を得ることは容易ではありません。
この事案では、依頼者自身が治療のための努力を惜しまなかったことと、ご家族の協力が得られたことが大きな要因となりました。
窃盗症の治療は、長期間を要するうえ、完治が期待できるものではありません。再犯を防止するために、生涯、窃盗症と向き合い続けるという強い意志と、それを支える周囲の方のサポートが不可欠です。
当事務所は、再犯防止のために努力する依頼者やそのご家族を、全力でサポートいたします。

取扱事例2

• 示談交渉

【早期解決】【早期釈放】週末のうちに示談が成立し、勾留されずに早期釈放された事案

依頼者：40代　男性

【相談前】
依頼者は、金曜日の夜に飲酒したあと、タクシーで帰宅しようとしたところ、タクシー運転手と口論になり、つい感情的になり暴行に及んでしまったため、現行犯として逮捕されてしまいました。

【相談後】
土曜日の昼頃、ご家族からの依頼で接見に赴き、示談して早期に釈放してもらいたいとの要望を受けました。
そこで、早速、担当の警察官と協議し、被害者から連絡をもらうことになりました。
また、並行してご家族に連絡を取り、示談金の用意と身元引受書の作成をお願いしました。
日曜日に被害者と会えることになったため、ご家族から預かった示談金用のお金と、金額のみ空欄にした示談書の雛形を持参して面談しました。
被害者と示談金の額について多少交渉したものの、その場で合意した金額をお支払いし、示談を締結することに成功しました。
なお、示談金の額は、「この金額までならお支払いできる」と依頼者から預かっていた金額よりも、2割ほど低い金額で合意することができました。
その日のうちに、示談書の写しを添えた「勾留請求は不要」との意見書を警察署に提出しました。
月曜日になり、検察官と面談した依頼者は、勾留請求されることなく、その日のうちに釈放されました。

【弁護士からのコメント】
逮捕された事実が勤務先に伝わってしまったり、勾留によって長期間出勤できない状況になったりすると、失職のおそれがあります。
失職のおそれを減少させるためには、1日も早い釈放が必要です。
ご家族のご協力により、身元引受書の用意ができたり、示談が早期に成立したりすると、早期釈放が期待できます。