財布の窃盗をされたが、金額不明で相手に要求することはできるのか?
去年の11月頃の話になります。
営業の仕事をしているのですが、
一緒に営業に行くパートナーから
一時的に財布を窃盗されました。
シュチュエーションとしては、
営業のお客様先で、
別の部屋から荷物のある部屋に戻ったところ、
パートナーがわたしの財布を触っている現場を目撃しました。
パートナーはわたしに見られたかもしれないと、とっさにジャケットのポケットに財布を隠し、
しばらくの間その部屋やもう一つの部屋を徘徊しはじめました。
(私はポケットから見える財布を確認しました)
その間に私は、鞄の中を見て財布がないことを確認しています。
その現場にはパートナーと私の上司も同席していたため、財布がジャケットのポケットに入っている旨を伝えました。
しかし、上司も私自身もお客様の前とのことで現場でパートナーを問い詰めるなどすることができず、
お客様の対応をしているうちに、鞄に私の財布が戻っていました。
元々財布に千円札が何枚か入っている程度の認識だったので、
財布が戻ってきてからもお金を抜かれたのか、いくら抜かれたのかというのが不明なままです。
そしてその日はそのまま何事もなく、
1年間ずっと一緒に仕事をしてきたパートナーが相手だったこともあり、
私は精神疾患になり会社を休みました。
同席していた上司は、私に現場の状況確認を行い次第、
パートナーへの話し合いなどを早急にやると言いながら、
パートナーへ直接話をしたのは事件の1週間後でした。
会社としての対応は、
1.休んだ分の病休処理(診断書必須)
2.パートナーと私の席を1人分離す
3.私とパートナーとの仲介として話を聞く、その話を共有する
のみでした。
3.のパートナーの証言の共有をされた時に、
「パートナーの脚がたまたま私の鞄に当たり、その拍子に鞄から財布が出て、小銭が散らばったのを集めていたところ、視界の片隅に人の気配を感じ、現場を見られたら勘違いされるとのことから咄嗟にジャケットのポケットに入れた」と言っていたとのことでした。
その時の現場の状況ですが、
(他人の鞄)イス(鞄)イス(他人の鞄)イス
という状況で、私の鞄にはチャックがついていました。
お客様対応で荷物から離れることも懸念して、その日は鞄の中をきれいに整理した後、その上からマフラーを被せ、その上からチャックを締めるということをしていたので、
パートナーの証言とは矛盾します。
会社にはその事実も報告し、
現場の再現を行いました。
財布も万が一転がって落ちても、小銭が散らばるような作りではないことも認めてもらいました。
会社もパートナーからの証言と、
私の行っていた行動や証言と矛盾することは認めています。
しかし、会社としてはお金をとっているかわからない以上、処分などを行うことはできない。
忠告することしかできないと言うのです。
遡ると、半年前から財布からお金が減っているかもしれないと上司に相談していましたが、その時から特に対応はなく、私としては半年前からお金を取られていたのか事実は分かりませんが、そうなんだろうな、という気持ちです。(犯人は不明だが、明確な金額がなくなった事例も有/パートナーも関連有)
上記の内容から、2つの方面に対する不満に近いご相談になります。
1.パートナーについて
・取られた金額が不明だが、これに対する返却の要求
・約1ヶ月、現在も以前のように仕事をする事ができなくなったことに対する慰謝料の請求
・精神疾患となったことに対する治療費の請求
2.会社について
・上司が現場に居ながらも早急な対応、事後対応ができていないことに関しての言及
・財布を取ったところまでパートナー自身認めているのに、処分をしない会社の制度
・(私が要求をしなかったこともありますが)席替え以外の対応をしなかったことに関して
慰謝料等含めて、請求することは可能ですか?
私自身、社会に出て間もない事もあり親が弁護士を立てようと言い出している現状があります。
私自身、事件から2ヶ月経った今でも眠れない日々や動機と闘っていることから納得のいく形で収束させれればと思っています。
しかし、取られた金額が不明なのと
互いの証言が矛盾している事から起訴や示談を申し立てても無駄に終わる事があるかもしれないと相談させていただいた次第です。
会社への要求に関しては、
不満に近い要求だと思っています。
それでも、社員を守るべきである会社の対応におかしいと思っています。
どうするべきであったのか、今後の対応も含めアドバイスいただきたいです。
初めまして。
ご相談内容を拝見しました。
1.パートナーについて
・取られた金額が不明だが、これに対する返却の要求
★取られた金額が不明であることに加え、取ったことが証明できないとなると、やはり返金請求は難しいでしょう
・約1ヶ月、現在も以前のように仕事をする事ができなくなったことに対する慰謝料の請求
★相手の行為が事実上の原因になっていることは間違いないかと思いますが、法的に慰謝料を請求するためには
相手方の故意・過失に基づく違法な行為により、精神的な苦痛を被ったといえることが必要になります
今のところ、相手方が否定している状況からすると、この点の証明が難しく、請求は困難かと思います
・精神疾患となったことに対する治療費の請求
★上記のとおり、相手方の行為によるものと言えない可能性が高く、請求は難しいかと思います
2.会社について
・上司が現場に居ながらも早急な対応、事後対応ができていないことに関しての言及
★上司としてもやはり本人が否定する以上は、それ以上、盗ったという事実を前提に進めることができないところが
あるでしょう
・財布を取ったところまでパートナー自身認めているのに、処分をしない会社の制度
★財布を盗んだのではなく、あくまで財布が落ちたので回収をしたという言い分を前提とすると処分は難しいでしょう
・(私が要求をしなかったこともありますが)席替え以外の対応をしなかったことに関して
★この点は法的な責任とは別に会社が状況を踏まえて配慮をするという判断をすれば出来ることかと思います
かなり怪しい状況かと思いますが、パートナーが盗んだことを証明できない現状では法的な責任を問うことは難しいでしょう。
川口様
とても丁寧なお言葉でご対応いただきありがとうございます。
やはり、難しいですよね。
パートナーも事件後に必死に言い訳を考えたのではないかと推測しています。
悔しいですが、泣き寝入りしかないようですね。
お返事ありがとうございました。
若井様
すごく詳細にお返事いただきありがとうございました。
腑に落ちないところが多々ありますが、
理解はできました。
怪しいだけでは立証できませんよね。
同じ職場で以前通りに働いているのを見ると、同じ人間のはずなのにと悔しい気持ちが止まらないですが、法律の下で制裁できないというならば、仕方ないです。
分かりやすいご説明ありがとうございました。