フリマアプリのトラブルについて。

先週フリマアプリでカシオ製の電子辞書を出品しました。10年弱前に購入した物ですが、正常に使えるものです。

その電子辞書に、4年ほど前に購入したフランス語辞典の入ったSDカードを挿入してお送りする旨を出品要項に記載しておりました。出品したその日のうちに購入依頼があり、取引が成立しました。

無事購入者様の元に届き、取引が成立したのでフリマアプリ側から代金が支払われました。その後購入者様の方から何度もメッセージが届き困惑しています。

内容としては、挿入されていたSDカードに型番が書いていない。フランス語のSDカードが目的で買ったのにこのままでは売ることができないというものです。どうやら転売目的で購入された方のようなのでした。お送りする前に動作確認をしましたので壊れていることはないのですが、SDカードがコピーされたものではないかと仰られております。機械に詳しい方のようで、データ検証したがコピー品だと言う趣旨のことを専門用語を多用されながらメッセージが送られてきます。

学生時代に購入したものなので、いくらでどこで買ったのかなどの覚えが私にもありません。また、すでに購入者様の手元に渡っているため自身では確認することもできません。出品する際には中古品であること、パッケージ等は破棄してしまっているため本体のみでの発送となることの了承を得ていました。

SDカードの購入場所で考えられるのは、大学の生協かネット通販、もしくは家電量販店かと思います。自分の使っていた電子辞書のホームページを見てみたところ、他言語の辞書を追加する方法として二種類の商品が現在も販売されていました。どちらもカシオから正規に販売されているものですが、ネット通販にも同商品の取扱がありました。

①追加スロットカード→そのまま差し込めば使えるカード。型番が書いてあり、SDカードと同じ形状をしている。
②CD‐ROM→追加データの入ったCD‐ROMを購入し、市販(別売り)のSDカードに自分でソフトにデータ移行するもの。1枚のCD‐ROMにつきデータ移行できるのは一回まで。

①と②の違いとしては、②の方が自分でデータ移行する必要があるため価格が①よりも安価でした。あまりに購入者様にしつこく言われるものですから、もしかして当時自分はCD-ROMからSDカードにデータ移行したものを使用していたのではないか?と思えてきました。

長くなりましたが質問事項は2点です。
1、フリマアプリにて一度取引が成立したものの返金対応をする必要はあるのか。(商品に問題はなかったのにすり替えて返送されてくるケースがあると考えています)
2、CDROM1枚につき1度しかデータ移行できないものであっても、コピー品を販売したことになるのか?

自身がSDカードの仕様などを細かく確認しなかったことにも非があると思っておりますが、電子辞書を学習用に使用する方が購入してくださると思っておりましたので大変困惑しています。御教授いただければ幸いです。フリマアプリ側にもお問い合わせしておりますが、なかなかお返事がいただけず困っています。よろしくお願いします。

法律の専門的な話になりますが、民法においていわゆる「動機の錯誤」として扱われる問題です。
本件売買においてフランス語SDカードがコピー品であるか否か重要だったとの点は、買主からは動機として表示されていないため、現行民法95条の錯誤には該当せず、売買契約は無効にはならないでしょう。つまり、返金などに応じる必要はないと考えられます。

弁護士に依頼して上記のような内容で回答書を出してもらうか(費用は3万円くらいでしょうか)、あるいはご自身で法的な点で返品に応じる義務がないと回答して後は無視するか、返金・返品に応じて今後関わらないようにするか、損得の観点でご検討ください。フリマアプリは、このような問題の解決には動いてくれないでしょう。

ただし、CD-ROMからSDカードにデータ移行したものを販売していたのであれば、その点は著作権者との関係では著作権の侵害にあたる可能性がありそうです。