この行為は住居侵入罪にあたりますでしょうか？
賃貸アパートに住んでいます。1階の全てのベランダの大がかりな工事をやりましたが、事前に工事を行う知らせはありましたが、工事関係者が私の部屋を通ってベランダに入り工事を行う説明はなく、私の許可なしに部屋を通ってベランダで工事を行ったそうです。そもそもベランダの外壁(仕切り板ではなく外とベランダを隔てる壁)を取り外せば部屋を通らずに工事できたのに、外壁は手をつけたくないというオーナーの要望のため、外壁を取り外しはせず、ベランダの工事を行いました。
大家さんや工事関係者であっても借主に無断で居住部分に立ち入ることはできません。
警察が住居侵入罪としてどれくらい捜査してくれるかは色々ですが一度最寄りの警察署にご相談いただいてもよいと思います。
住居侵入罪は、「正当な理由がないのに、人の住居……侵入した」場合に成立します（刑法130条）。
「侵入」とは、住居の管理権者の意思に反した立ち入りをいいます（最判昭和58年4月8日刑集37巻3号215頁）。住居においては、居住者の意思に反した立ち入りをといいますので、一般論としては大家さんや工事の人であっても、居住者の意思に反して立ち入ることはできません。
先生方、お忙しいなか、ご回答ありがとうございます。
本物件の賃貸借契約の立入りという条項には、「甲は、本物件の防火、本物件の構造の保全その他の本物件の管理上特に必要があるときは、あらかじめ乙の承諾を得て、本物件に立入ることができる」書いており、同条項2号には「乙は、正当な理由がある場合を除き、前項の規定に基づく甲の立入りを拒否することができない」と書かれております。この条項があったとしても本人の承諾がなければ、住居侵入罪に問えますでしょうか？また大家から、仮に事前に部屋を通ってベランダに入り工事をすることを要求してきた場合、部屋に入ってほしくないという理由は正当な理由として拒否できるものなのでしょうか？
お忙しいと思いますが、ご回答よろしくお願いいたします。
その場合、「本物件の防火、本物件の構造の保全その他の本物件の管理上特に必要があるとき」に当たる場合は、原則的に同意があったものとみなされる可能性が高そうです。
ただし、具体的なところはわかりませんし、これ以上は細かいところまで説明をいただかないと回答ができないと思われますので、一度お近くの法律事務所に相談してみることをおすすめいたします。
伊藤先生、お忙しいなか回答して頂きありがとうございます。
たいへん参考になりました。法律事務所で相談したいと思います。
丁寧に対応して頂き、とても感謝しております。
ありがとうございました。