銀行がミスした定期預金証書は無効になるのか

先日「定期預金証書の金利に間違いがあるので返して欲しい」と取引先の銀行員に言われました。
家に保管してある預金証書を確認してみると1.03%の金利率になっています。
預金証書を返して金利を変えなければいけないのでしょうか?
このまま満期まで渡さずに持っているとどうなりますか?

銀行員が家に証書を取りに来たときに、渡す義務はあるのでしょうか?
証書のミスは1枚なのに2枚全てを返してくれと言われて不審に思っています。
おいそれと渡すとどこへ持っていかれるのかもわからず危険だと思います。
ミスがあったとしてもそのままで自分で持っていたいと思うのですが、断ってもいいのでしょうか。

預金証書に誤記があったとしても、ただちに金利が1.03%で定期預金契約が成立したといえるものではないと思います。
申込書を受領して、口座を開設した際の申込書で1.03%と誤記があったのであれば別ですが、
銀行からの通知書で金利を間違えて表示した場合と同じだと思います。
つまり、満期まで持っていても1.03%の金利はもらえないという結論です。

片岡聡『続民・商事をめぐる犯罪200問』(東京法令出版,1991年4月)266頁
【定期預金証書の性質は、本来、借用証のごとき証拠証券にすぎないものである。そのため、有価証券のようにそれ自体一個の独立した有価物としての存在を有するものでもない】

ただ、私が文献を調べた限りではご質問の論点に直接答えるものはありませんでした。
そのため、1.03%の金利だと認める見解もあるのかもしれません。
上記回答はあくまで私の見解、ということでご理解ください。

ご回答ありがとうございます。
他にも期日案内ハガキのお預け日と、証書のお預け日が数日違っていたり、辻褄の合わない書類が多々あり銀行の杜撰さに戸惑っています。
更に説明も上司の謝罪もないので不信感が募るばかりです。

苦情問い合わせセンターに連絡して解決法を探りたいと思います。

金利率が銀行のミスとして処理されるのは納得できますが、印鑑を何個も押してある証書に価値がないとは何を信じればいいのかわかりませんね…
一度銀行へ行って申込書を全て確認してこようと思います。

とはいえ、銀行に金利を支払わせるのは難しそうだとわかりましたので、誠意ある謝罪と話し合いがあれば解決したいと思います。
大変参考になりました。ご丁寧な回答ありがとうございます。