食中毒被害による責任の追求について

6月のある日、友人Cさんが務める会社A社で従業員が次々体調不良になり、1人は救急車で搬送され一時騒然となりました。他にも吐き気や下痢症状が出た従業員が3人、その家族3人にも同様の症状が現れ、医師の診断と状況から原因は、A社の上司が差入れで皆に配った持ち帰り用のカレーであると推測されました。カレーは上司の家族が経営する飲食店Bが販売しているものであり、一人分ずつパウチにして冷凍保存していた物を解凍してから皆に差入れて下さったものだそうです。A社は食品を扱う会社ではなく、従業員が普段同じものを口にすることはありません。共通で食したのはカレーだけだったそうです。
B店には保健所の調査が入り、A社従業員も調査、検便に協力しました。検査結果を待たずにB店の食中毒発生記事が新聞で報道され、B店は3日間の営業停止処分となりました。体調を崩した人たちは皆間もなく回復しましたが、Cさんが受けた被害は大きなものでした。報道されていませんが、カレーを食べて下痢症状があったCさんのお子さん(大学生)は卵アレルギーによるアナフィラキシーショックを併発し、危険な状況に陥りました。発見があと一時間遅ければ死んでいたと医師に言われたそうです。お子さんの卵アレルギーは日常ではほぼ症状が出ることはなく、生卵も食べられていたそうです。医師によると下痢が続き免疫力が低下していたことが原因だということでした。お子さんはその後回復しましたが、我が子が命の危険にさらされたCさんの心情を想像すると胸が痛くなります。Cさん自身もお子さんの入院と同時に腸炎を発症、吐き気と下痢に襲われ、2日ほど点滴に通院したあと、検査で卵巣が腫れていると分かり、今後も治療が必要になりました。
上司とB店は事態を重く受け止め、従業員に謝罪し、被害にあった従業員へ、医療費と休業した分の給与を補償することを約束しました。給与を補償するので、体調が良くなるまで仕事は休むようにと促し、Cさんと救急搬送された同僚も、ゆっくり自宅で回復することができたそうです。皆の病状を心配し、迅速に対応してくれた上司に皆は安心し、カレーは無償で頂いた物にも関わらず大事になってしまった状況に申し訳ない気持ちであったということです。
保健所の調査から一週間たった頃、検査の結果がわかったと上司から報告がありました。B店が保健所に提出したカレーからは食中毒の原因である菌は検出されなかったということでした。検便を提出した内の3人から大腸菌が検出されましたが、どこにでも存在する菌のため、カレーとの因果関係は証明できないとのことでした。
すると一転、上司はカレーが原因ではなかったので医療費と休んだ分の給与の支払いはできないと言い出したそうです。まさかの態度急変に皆驚きました。他の人は比較的軽症でしたがCさんとお子さんにかかった医療費は馬鹿にならない額です。仕事も少し無理してでも出勤しようとした所、上司に休むよう促されて休んだのです。もちろん納得できないCさんは上司にせめて医療費を補助してほしいと涙ながらに訴えたそうですが、聞く耳を持ちません。カレーが原因ではない、卵巣が腫れたのは持病だろうと言われ、Cさんのショックは計り知れません。被害にあったCさんの先輩は、自身の検査結果を保険所に問い合わせた時に、カレーが原因の食中毒であるとはっきり聞いたそうです。そして驚いたことに、B店が保健所に提出したカレーのサンプルはCさん達が食べたものではなく、同じように再現して作り直した物だったそうです。上司はCさんたち従業員には、皆が食べた物と同じ時に同じ鍋で作ったものを検査に出したと報告していたのです。もちろん保健所は上司にもカレーが原因だとはっきり伝えています。Cさん達は全く嘘の報告を受けていたのです。その事実を訴えても、上司とB店は未だカレーに問題はなかったと主張を続け、責任を逃れようとしているそうです。確かにカレーに原因物質があったことは今となっては証明できません。検便結果からも、これが原因と特定できる物は見つからなかったそうです。しかし状況からしてカレーが原因だと保健所も断定してるのです。
CさんはB店の営業の妨害になる事は望んでいません。大事にして自分が働きにくくなる状況にもしたくありません。ただ約束してくれた医療費、給与だけは責任を持って補償してもらいたいのです。この場合Cさんはどうすればいいのでしょう?補償については口頭で上司が約束しただけなので、証拠はありません。誠意のない上司の態度にCさんは心が折れそうになっています。この場でご相談するようなことなのか、相談分野も何になるのか分からないまま、とにかく誰かに相談できないかと思い投稿しました。長文で申し訳ありませんが参考になるご意見をいただければ幸いです。

ご自身での対応が難しいようですので、Cさんにお近くの弁護士に相談するようにお伝えください。

大事にしたくないということであれば、弁護士が任意交渉という形で上司の方などと話し合いを行うことがよいでしょう。
弁護士を立てることで、本気であることが伝わり上司の方の対応も改善される可能性がございますので。