弁護士業界の価値観について

弁護士業界では 依頼人の紛争相手との交渉は示談でまとめる事がやはり良いと評価されるのですか?

(勿論、交渉内容や相手に由るでしょうが)交渉が纏まらず裁判になるのは望ましくないのでしょうか?

一般的には示談でまとめた方が依頼者にとって金銭的にも精神的にも負担が軽く済む傾向にありますので、示談で解決できるのであれば、示談をまとめた方が良いと考える弁護士は多いと思います。また、そもそも係争額が小さく、訴訟で争うと費用倒れになるようなケースでは事実上示談しか選択肢がないということも少なくないです。

ただ、弁護士に持ち込まれる案件は当事者同士の話し合いでは解決できないものがほとんどですので、弁護士が入っても示談がまとまらないことも多く、その場合は、依頼者にとって勝訴の見込みがあり、相手方の資力の問題も含めて経済的合理性にかなうような案件で、なおかつ、弁護士費用を支払う余裕があるようであれば、訴訟を提起すること自体をネガティブに捉えたり、躊躇したりする弁護士は少ないと思います。

ご指摘の通り、交渉内容や相手によるため、一概には言えません。

一般論として、裁判にならずに話し合いで解決できれば、裁判の場合より弁護士費用や、時間・労力の面で
メリットがあるケースはあります。

他方で、こだわりが非常に強く話し合いにならないとか、裁判で予想される金額より高い金額に固執して合意が難しいといった場合でしたら、
合意の見込みがない話し合いを続けるより、裁判に移行した方がいい結果に繋がることも考えられます。

個別の事情から、どうしていくのが依頼者にとっていいか、という観点で考えていくことになります。