使途不明金の返還請求と、不透明な業務に対する給与返還請求について。

グループホームの前管理者に対してのご相談です。
その方は、9月11月1月と3回に渡って半月~1ヶ月ほど連絡が取れない状況がありました。グループホームとしては運営のために収入を得るための請求業務などもあるため、本人不在の中ですが職員会議を開き、管理者の交代を決めました。
その後 連絡が来たので諸々の引き継ぎを進めていこうと思ったのですが、法人で管理するはずの雇用関係書類や、管理者当時の金銭管理書類(領収書や給与明細など)、提出を求めても一向に出してもらえません。
金銭に関しても、通帳から240万の引き出しがあり、その領収書についても使い方についても回答がありません。
また、常勤職員としてグループホームの管理者を務めていたのですが、本人はテレワークと言いながら現場にはあまり顔を見せず業務内容も把握できてなかったのですが、いざ管理者業務を引き継いでみると、入居者との契約や家賃などの請求や都加算の請求が出来ていなかったり、他にも給与支払いが滞ったり、入居者と約束していた環境整備が進めていなかったりと、あまりにも出来てないことが多い中で、また音信不通の時期があったにもかかわらず給与だけは全額を自分で支給されている状況でした。
質問としては、その方に使途不明の「240万の返還要求」と、実体の見えない業務に対して「給与の返金」を請求することは可能でしょうか?

具体的な事実関係が分からないと判断が難しい部分がありますが、場合によってはグループホームの責任者に了解をとった上で、240万円について警察に業務上横領罪等で被害届を出せないか相談されることも考えられるかと存じます。

民事上は240万円について横領が認められれば返還を請求できます。給与の返還請求についてはなかなか難しいかもしれませんが、業務懈怠により被った損害について損害賠償請求を行うことによって、実質的に給与相当額の返還を求めることは可能かもしれません。いずれにせよ、具体的な事実関係が分からないと判断が難しい部分がございますので、関係資料をまとめて一度弁護士に相談されると良いかと存じます。