賃貸退去時のトラブル

2020年9月28日に5年間住んでいたアパートを退去致しました。

その際、子供が襖に穴を開け、更に布団を押し入れに出し入れの際、襖の建具が破損し故意過失を管理会社の方へ認め申告しました。

そして先日故意過失分の請求が来たのですが、22000円ほどでそこまで高くなく妥当な値段でした。

しかし、私達が入居する時、敷金礼金は無し。そのかわり【内装工事費負担金】104000円ほど支払いました。

その【内装工事費負担金】を調べてみると、平成24年8月8日半田簡裁判決という裁判がありまして、私と同じ内容で、入居時に内装工事費負担金を支払い、退去時に故意過失でやったものを二重で請求するというものでした。

【内装工事費負担金】は敷金と同じ意味を持っているということから、私達が故意過失で穴を開けてしまったものは認めますが、この内装工事費負担金でまかなってくださいと判決の添付画像を管理会社に送ったところ、管理会社からは

【添付して頂いた判例の件ですが、弊社で扱っている内装工事費負担金と
判例の内装工事費負担金は意味が異なります。

弊社の内装工事費負担金は、ルームクリーニングや自然損耗、経年劣化を対象にしており、
入居者様が入る為のリフォームで掛かった費用に充てています。

ですので、故意・過失以外は請求しないシステムになっております。
その為のシステム料としての意味合いが強いものとなっております。

今回はあくまでも故意・過失の部分の請求となります。
またその内容については賃貸借契約書の特約事項欄に、故意・過失については別途賃借人負担とすると
記載がございます。】
と来ました。

ですので入居者が入る為のリフォームで掛かった費用とは貸主が普通負担するものではないのでしょうか??
と管理会社に伝えたところ、【弊社の顧問弁護士に相談するとの事】
数日後返答があり
【弊社顧問弁護士からの回答では、
請求は正当なものという事でしたので、前回お見積書をお送り致しました、22,898円(税込)をご請求させて頂きます。
支払期限は2020年11月15日までとさせて頂きます。
万が一、15日までに入金確認が取れない場合、保証会社へ故意・過失分として、請求させて頂きます。
その場合、保証会社から請求があると思いますので、ご対応の程、お願いします。

今後、この件について何かありましたら、弁護士を通じてご連絡頂ければ対応させて頂きますので、宜しくお願い致します】
ときました。

その後私は、こう返事を返しました。

【申し訳ございませんがこの内容では納得は出来ません。

まずこの内容を、消費者センター、不動産適正取引推進機構、神奈川県宅地建物相談窓口に相談致しました。

その結果、御社が仰った

【弊社の内装工事費負担金は、ルームクリーニングや自然損耗、経年劣化を対象にしており、
入居者様が入る為のリフォームで掛かった費用に充てています】
こちらについて三者とも国土交通省のガイドラインから外れてる見解で、貸主が負担するもので借主が負担するものではないとのご意見でした。

そして、もう一つ。

御社の顧問弁護士様の内容が不十分であり、書面に出してもらえなければ合意も出来ないとのことでした。

ですので、私も直接御社の顧問弁護士様とお話がしたいので電話、会社名、担当者様のお名前を教えて頂けますか。】
と返信致しました。

しかし2日経っても返事を頂けておりません。

このまま期日までに支払わなければ保証会社に取り立てにこられるのでしょうか??

内容は全てメールにてやり取りしており記録が残っております。

長々と申し訳ございません。
少額な相談ですがやはり納得がいかず先生達のご意見を頂きたく思います。

どうぞよろしくお願い致します。

平成24年8月8日半田簡裁判決を拝見しましたが,その理屈で主張するのであれば,「故意・過失による原状回復費用の支払義務は認めるが,契約時に払った内装工事費負担金の支払特約は,消費者契約法10条により無効なので,内装工事費負担金については返還請求権がある。両者を相殺するので,残額を払え」という主張になりますね。

相手の請求額は22,000円と少額ですし,支払済の内装工事費負担金は104,000円ですので,賃貸人が保証会社に請求して保証会社が払う可能性はありますが,保証会社からの請求に応じないでいれば,裁判まで起こしてこないで諦める可能性も相当あるように思います。

簡裁の判決は,「判例」というにはやや位置づけが軽いですが,上記のような主張も確かに成り立ち得るとは思います。

秋山先生ご丁寧に返信頂き心から感謝致します。

ご返事ん頂いたのに大変申し訳ないのですが、先生から連絡を頂く数十分前に支払いをしてしまいました。

このサイト、ココナラを知ったのが遅すぎたので相談が遅れてしまった事と支払い期限が15日までだったので焦ってしまいました。

悔しいですがいい勉強となりました。

お力を貸して頂けたこと嬉しく思います。
本当にありがとうございました。

またご縁がありましたらよろしくお願い致します。