貸金返還請求訴訟を法テラス利用で起こしたい

法テラスを利用して貸金返還訴訟をおこしたいのですが、私は、福岡、姉は愛知にすんでます。
1、姉のほうから、移送の申し立てをされた場合、福岡から愛知までの交通費を支出しなくてはならないので、最初から、愛知の法テラスを利用したいのですが、可能でしょうか?
2移送の申し立てをされた場合、認められるケースとはどういうケースでしょうか?

貸金返還請求訴訟は,管轄に関する合意や支払方法に関する特別の合意がない限り,貸主(あなた)の住所地を管轄する裁判所で起こすことができます。

もっとも,相手方が移送申立て(民事訴訟法17条)をすること自体は可能です。
裁判所が移送を認める要件は,
「当事者及び尋問を受けるべき証人の住所,使用すべき検証物の所在地その他の事情を考慮して,訴訟の著しい遅滞を避け,又は当事者間の衡平を図るため必要があると認めるとき」
です。
ご質問内容に照らせば,裁判所は移送を認めないものと思われます。
例外として,貸金の契約書が無くて契約の成立を立証するための重要な証人が愛知に住んでいるような場合には,移送が認められるかもしれません。

相談者 様

法テラスは県外への交通費を出してくれないため最初から被告の住所地の弁護士に委任するということも一考の余地があるのかもしれませんが、しかし、相談者様と愛知県の弁護士との打ち合わせが難しくなりますし、また、相談者様を尋問するとなった場合、一度は相談者様が愛知県の裁判所に行く必要がありますので、まずは福岡を検討された方がいいと思います。