システムキッチンの瑕疵担保責任について
システムキッチンの瑕疵担保責任について(マンションの一部住戸)
●トラブル内容
2006年2月28に引き渡し、10年を過ぎたキッチンをメンテナンス(水漏れセンサーが反応したため)しようとしたところ食洗器を引き出せない事がわかりトラブルとなっております。キッチン指定店が行ったところ、キッチン天板高さが規定通りの高さが確保されおらず、上に持ち上げながら引き出せず漏水していないかどうか等メンテナンスが出来ない、食洗器を交換する場合、将来に渡り大工事が必要となる事がわかりました。。
(キッチンメーカは瑕疵を認めており改良工事を実施したいと言っております。)
★相談内容
売主としてどう考えているのかメーカー任せだと言い、売主としての姿勢を示せと要求されている。
(売主は関わらず、メーカーにメーカー対応でお客様と話をする事で進めようとしていた。)
こちらとしては、2年のアフターを過ぎておりアフター期限は切れている。一方でキッチン天板を含む工事はメーカーの製品の現地工事部分でありメーカー工事に間違いがあったと解釈してます。よって完了報告をゼネコンを通して受ければ完成品として受け止めているところです。
メーカーは製品の瑕疵を認めています。
従って経過年数からしても、売買契約・法的に売主は出る必要がないと考えていたところ、相手からは「キッチンメーカーからキッチンを購入した訳ではない、売買契約の相手である売主はどう考えているんだ、今後の方針を踏まえた内容の文書を出せ」と最終的に言われました。
※どのような対応をしていくべきでしょうか、法的根拠等も含め、アドバイスをお願い致します。
◎マンションデベロッパー W
法的根拠はすでにご認識のとおりで、法的には現状責任はないのだと思います。
製品の瑕疵をメーカーが認めて改修工事も提案しておられるのなら、客観面や結果の面でには買主の要求は御社の対応と無関係に今後満たされていくのだと思われますので、まさにマンション買主の気持ちの問題、ではないでしょうか。
しかし逆に言えば、気持ちの問題、をおこしてしまったのはなぜかについて思いを馳せる必要はあろうかと思います。
お書きになっている、メーカーに任せきりで売主としての応対が不十分、という買主のご主張内容が仮に事実であれば、その点がご不満の源泉なのだと思いますし、対応面での不備は御社としての課題だと思います。
最終的には法的な面で応じられないことをお伝えするにしても、逃げた態度ではなく、売主として責任を感じていること、ご不快な念を与えて申し訳なかったこと、改修工事にあたってはメーカーとも情報共有のうえ対応していくこと、といった、事案に対して汗をかき足を使う姿勢を出してご理解をいただく努力が必要かと思います。
余計な苦言かもしれませんが、マンション分譲という大きな事業を扱い、しかもすでにトラブルとなっているケースでこのような市民向けの公開法律相談コーナーで質問をされるのは、相手方に相談内容が見られるリスクも含め、あまり好ましくないことだと思います。
辻村様 早速の返信、誠にありがとうございます。実はこのお客様は私の前の旧担当者の頃から複数のトラブルを起こしており、部署内にて様々な意見が噴出し憂慮していたところです。是非参考にさせていただきながら対処させていただきたいと思います、誠にありがとうございました。