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たかせ あとむ
高瀬 亜富弁護士
弁護士法人内田・鮫島法律事務所
虎ノ門駅
東京都港区虎ノ門2-10-1 虎ノ門ツインビルディング東棟16階
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インタビュー | 高瀬 亜富弁護士 弁護士法人内田・鮫島法律事務所

ITや著作権問題に尽力。教育機関や一般社団法人の役職にも就くマルチパスウェイ弁護士

IT技術が目覚ましく発展する一方で、法律問題は複雑化し、解決するためには法律知識に加えて、その業界の専門的な知識や経験が必要な場合もあります。

弁護士法人内田・鮫島法律事務所に勤務する高瀬 亜富(たかせ あとむ)弁護士は、そのような事件を数多く解決してきました。

高瀬先生はIT関連の事件や著作権法、商標法、不正競争防止法などの知的財産権に関する事件に加えて、一般的な企業法務など企業に関わる事件を幅広く扱ってきました。
それとともに、大学や一般社団法人など多くの団体で役職に就いています。

このような問題に取り組む理由を高瀬先生にお聞きしました。

01 原点とキャリア

IT関連や著作権に注力。弁護活動だけでなく外部への貢献も

――弁護士を目指したきっかけは何ですか?

病気がきっかけでした。

私は高校1年生のころに大病を患い、生死の境をさまようような状況からどうにか回復できたんです。
もちろん、高校を長期間休んでいたため、勉強が遅れてしまいました。

一方、私の命を救ってくれた医師にはすごく感謝しました。
多くの人を救える職業ということで医師と弁護士が浮かび、私にとっては現実的だと思えた弁護士を目指したのです。


――弁護士になってからのキャリアを教えてください。

はじめの事務所では一般民事ともに知的財産を扱っていました。
次に勤務した事務所ではほぼ一般民事だけを扱っていましたが、知的財産やIT関連法務、それに著作権などに幅広く関わりたいと思うようになったのです。

その後ご縁があり、2013年に知的財産やIT関連法務に力を入れている今の事務所に移り、現在に至ります。


――一方、教育機関や一般社団法人の役職にも就いているとお聞きしました。

そうなんです。
デジタルクリエイティブ人材を育成するデジタルハリウッド大学の客員准教授や法曹養成を担う専修大学法科大学院の(准)教授をしている他、地方創生を目的とした一般社団法人公民連携推進機構の代表理事など、多数の団体の役職に就いています。

私にとってはこれらの役職も弁護士業務と同じだけ大切な仕事です。
メンバーや組織の想いを聞いて、共感できる場合のみ役職を引き受けるようにしています。

私は北海道出身ですが、地方と都市部では今でも情報格差や、情報に関する教育格差を感じます。
そのため、日本中どこに住んでいる子どもにも、情報教育を公平に受けられるチャンスを与えたいんです。

02 解決事例①

顧客の情報流出。事故を検証して数千万円の和解金を獲得

――印象に残っているのはどんな事件ですか?

あるベンダー(システム開発会社)に情報システムを作ってもらったが、そこから個人情報が流出したと相談を受けました。

訴訟になりましたが最終的に和解でき、数千万円の和解金を得られました。


――解決に向けてどのように事件処理を進めたのですか?

外部の専門業者に協力してもらい、データ流出事故を検証するためのテスト環境を作りました。
そこで、どのようにすればアクセス攻撃ができるのか、あるいはどのような方法なら顧客の情報を盗めるのか検証してもらったのです。

相手方(ベンダー)からの「その方法では顧客情報を盗み出せない」との反論に対して、テスト環境で模擬的にアクセス攻撃をして、顧客情報を盗めることを証明しました。


――この事件で大切なのは、どのようなポイントですか?

ひとつは協力してくれる外部の専門業者の選定です。
プログラムのスキルがあることはもちろんですが、裁判官が信用してくれる業者でなければなりません。

この点については、実績があり有名な専門業者に依頼したので問題ありませんでした。

もうひとつは、こちらの主張を裁判官に理解してもらうことです。
裁判官は専門的なIT知識を持っていません。
そのため、それを前提に専門用語や特徴的な概念を丁寧に説明しました。

もちろん、法的にも理論が破綻してはなりません。
両者のバランスを取りながら、噛み砕いて説明することに力を入れました。


――事件解決の見通しが立ったとき、依頼者さまはどのような反応でしたか?

とても安心した様子でした。

初期の段階で「なんらかの賠償は受けられるだろう」という算段はありました。
しかし、和解になって具体的に和解金の金額が分かったときに、安心した表情になっていたことを覚えています。

03 解決事例②

プロジェクトの費用負担の訴訟やオリジナルとの類似性検証

――ほかにはどのような事件を解決してきたのですか?

ある共同プロジェクトの費用負担について争ったケースもあります。

その共同プロジェクトは途中まで進んでいたものの、追加で数千万単位の開発費がかかると判明しました。
もちろん、着手前に費用負担について契約書を交わしていましたが、解釈の仕方によってどちらが費用を負担するのか意見が真っ向から対立してしまったのです。

最終的には依頼者さまの主張が認められ、相手方の会社が費用を負担することになりました。


――依頼者さまはとても不安だったと思います。

この件については「相手側の主張に無理があるため、こちらの主張が通る」と考えていました。
そのため、不安な顔をする依頼者さまを「大丈夫ですよ。正しいことを主張しているので悩むことはありません」とずっと励ましていたのです。

最終的に判決が分かったときには、依頼者さまから「励ましてくれたことにより、安心して訴訟を乗り切れました」というお言葉をいただきました。


――ほかにも難しい事件を経験されているのですか?

そうですね。
著作権侵害訴訟や商標訴訟、不正競争防止訴訟など、いわゆる「オリジナルとの類似性」についての訴訟も数多く経験しています。

こういった分野では、「類似」しているかどうかという判断が必要になるのですが、定量的な判断・線引きができません。
そのため、過去の判例を調べながら、依頼者さま(企業)が開発しようとしている商品やデザインがオリジナル商品の権利を侵害していないかアドバイスをしたりします。

ただし、ひとつひとつの判例の意味を正しく理解しないと的確なアドバイスはできません。
判例のなかには、通常の考え方から逸脱したような考え方を前提にしている場合もまれにあります。

参考にする判例がどういったものなのか正しく判断する必要があるため、同じ弁護士といえど、経験と専門知識がないと太刀打ちできない分野だと思います。

04 弁護士として心がけること

日進月歩の情報をキャッチ。漠然とした相談にも真摯に対応

――弁護士として大切にしていることは何ですか?

依頼者さまに寄り添うことです。

私が扱う事件はBtoBの案件が多いのですが、そのような事案については、ドライに事件処理を進めると思われるかもしれません。
しかし、法務部の担当者や経営者のなかには、事件を自分事だと重く受け止める方も多数いらっしゃいます。

相手の性格や状況に合わせて、対応の仕方を変えて精神的な負担が少しでも少なくなるように意識しています。

弁護士としてはあくまでも冷静な視点を持ちつつ、依頼者さまに寄り添うというバランスが大切だと考えています。


――今後、どのような弁護士を目指しますか?

弁護士は依頼者さまの命運を握ります。
一人でも多くの依頼者さまを救いたいと思う一方、私一人の力では足りないことも分かっています。
そのため、私と同じような考えをもつ仲間や同僚を増やして一緒にやっていきたいんです。

また、ITの分野は技術が日進月歩で変わり続けるため、情報のキャッチアップが欠かせません。
歩みを止めてしまうと時代遅れになってしまうため、何歳になっても勉強を続けます。

ちなみに私自身はこの分野に年齢は関係なく、年齢を重ねても最新情報をキャッチアップできると思っています。


――最後に高瀬先生から困っている人へメッセージはありますか?

早い段階でのご相談をおすすめします。
具体的に困っている問題がなくても、「何かモヤッとする」といった直感がはたらくこともあるでしょう。
そういうときは、直感にしたがってお気軽にお話していただければと思います。

相談者さま自身が問題に気づいていなくても、その「モヤッと」が後に大きな問題に発展することもあります。
紛争が起きる前に適切なアドバイスをするのも、私たちの仕事です。

ご相談をお待ちしております。
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