まつもと けいいち
松元 敬一弁護士
渡瀨・國松法律事務所
東陽町駅
東京都江東区東陽3-23-26 東陽町コーポラス3階
インタビュー | 松元 敬一弁護士 渡瀨・國松法律事務所
「誹謗中傷に苦しむ人を救いたい」。投稿者を何度も突き止めた弁護士、損害賠償請求や刑事告訴も
かつて大手法律事務所に勤め、幅広い事件を扱ってきた渡瀨・國松法律事務所の松元 敬一(まつもと けいいち)弁護士。
現在は、インターネット上の誹謗中傷に集中的に取り組んでいます。
これまで被害者の側に立ち、投稿削除とともに何度も発信者を特定してきました。
一方で、意図せず投稿してしまった人のSOSにも耳を傾けています。
ときに人を死に追いやるほど、深刻化する誹謗中傷やデマ。
その根絶と被害者の救済に奔走する姿に迫ります。
現在は、インターネット上の誹謗中傷に集中的に取り組んでいます。
これまで被害者の側に立ち、投稿削除とともに何度も発信者を特定してきました。
一方で、意図せず投稿してしまった人のSOSにも耳を傾けています。
ときに人を死に追いやるほど、深刻化する誹謗中傷やデマ。
その根絶と被害者の救済に奔走する姿に迫ります。
01 キャリアの歩み
都内の大手事務所に3年半勤務。労働問題、ネットの中傷案件などに従事
ーーこれまでどんな事務所で経験を積んできたんですか?
キャリアの第一歩は、全国に支店を構える大手の法律事務所でした。
都内のオフィスに約3年半勤め、激動の日々を過ごしました。
というのも、担当する事件の種類、件数とも、とてつもない量だったからです。
とくに多かった離婚と労働問題だけで計40件ほどを常に抱えながら、プラスして刑事事件や交通事故、インターネットの誹謗中傷案件などを幅広く受けていました。
毎日、必死になって食らいついていましたね。
でも、そのおかげでみっちり力をつけることができました。
ーーそれから現事務所に移籍されました。
現事務所は、前職時代の先輩弁護士が開設した事務所です。
「うちに来ないか」と、一本釣りのようなかたちで声をかけてもらいました。
前の事務所でも仕事は充実していましたが、お世話になった先輩からのありがたいお誘いです。
頼ってもらえたことがうれしく、縁を大事にしようと移籍を決断しました。
前事務所と比べると、組織力や規模感はまるで違います。
以前なら事務員の方に任せていた業務も、今はすべて私がやっています。
目の前の事件に全力で向き合うこと、一人ひとりの依頼者さまの声に耳を傾けること。
今まで以上に、そこに心血を注ぎながら活動しています。
初回のご相談から最後まで、二人三脚で伴走させていただいているんです。
キャリアの第一歩は、全国に支店を構える大手の法律事務所でした。
都内のオフィスに約3年半勤め、激動の日々を過ごしました。
というのも、担当する事件の種類、件数とも、とてつもない量だったからです。
とくに多かった離婚と労働問題だけで計40件ほどを常に抱えながら、プラスして刑事事件や交通事故、インターネットの誹謗中傷案件などを幅広く受けていました。
毎日、必死になって食らいついていましたね。
でも、そのおかげでみっちり力をつけることができました。
ーーそれから現事務所に移籍されました。
現事務所は、前職時代の先輩弁護士が開設した事務所です。
「うちに来ないか」と、一本釣りのようなかたちで声をかけてもらいました。
前の事務所でも仕事は充実していましたが、お世話になった先輩からのありがたいお誘いです。
頼ってもらえたことがうれしく、縁を大事にしようと移籍を決断しました。
前事務所と比べると、組織力や規模感はまるで違います。
以前なら事務員の方に任せていた業務も、今はすべて私がやっています。
目の前の事件に全力で向き合うこと、一人ひとりの依頼者さまの声に耳を傾けること。
今まで以上に、そこに心血を注ぎながら活動しています。
初回のご相談から最後まで、二人三脚で伴走させていただいているんです。
02 得意分野と強み①
誹謗中傷の投稿削除、発信者を特定へ。損害賠償請求や刑事告訴も視野に
ーー現在、とくに相談が多い分野やトラブルを教えてください。
最も多いのは、インターネット上の誹謗中傷をめぐるご相談です。
SNSやクチコミ掲示板などで中傷にさらされている被害者からご依頼いただき、書き込みの削除や投稿者を特定する開示請求などを数多く手がけてきました。
逆に投稿してしまい、開示請求を受けている人たちの弁護も積極的にお受けしています。
一向に後を絶たず、むしろ深刻化する誹謗中傷。
しかも投稿者を特定する、いわゆる発信者情報開示請求をめぐっては、厄介な問題が立ちはだかります。
大きなネックのひとつが、タイムリミットが早いことです。
ーーどういうことですか?
投稿者の特定は、インターネットプロバイダー各社が保有するログ(記録・データ)を手がかりに突き止めていきます。
ただ、その保存期間が各社で異なるうえに、早いと3ヶ月ほど、長くても半年程度で消えてしまうんです。
意を決して投稿者を突き止めようとご相談にいらっしゃっても、すでにログが消去されていると投稿者を特定する手段がなくなってしまいます。
ーーそうなる前に、手を打つ必要があるわけですね。
悪質な投稿を発見したら、早めに動き出さないといけません。
裏を返すと、スピーディーに手を打てば、十分に投稿者を特定できる可能性があります。
たとえば以前、氏名不詳の相手からSNS上でしつこく誹謗中傷を受けていた方からSOSが届いたときのことです。
すぐにSNSの運営会社に発信者情報開示の仮処分命令を申し立てると、ログイン時のIPアドレス(インターネットに接続する機器の識別番号)が開示されました。
続いて、それをもとにプロバイダに対する発信者情報開示請求の訴訟を起こしたんです。
ーー投稿者を特定する一歩手前まできたと。結果はどうなったんでしょう?
裁判所から無事に開示命令が下り、誹謗中傷を行った人物を特定することができました。
そのうえで、依頼者さまが望んでいた相手からの謝罪とともに、損害賠償もしてもらうことになったんです。
このケースのように、慰謝料などの損害賠償請求までお手伝いすることも珍しくありません。
なかには、コンタクトをとっても返事がなかったり、一切反省していないような人もいます。
そうした場合は依頼者さまとご相談のうえ、損害賠償請求、さらには名誉毀損で刑事告訴する手段も検討します。
裁判を含め、いずれもこれまで何度も携わってきました。
最も多いのは、インターネット上の誹謗中傷をめぐるご相談です。
SNSやクチコミ掲示板などで中傷にさらされている被害者からご依頼いただき、書き込みの削除や投稿者を特定する開示請求などを数多く手がけてきました。
逆に投稿してしまい、開示請求を受けている人たちの弁護も積極的にお受けしています。
一向に後を絶たず、むしろ深刻化する誹謗中傷。
しかも投稿者を特定する、いわゆる発信者情報開示請求をめぐっては、厄介な問題が立ちはだかります。
大きなネックのひとつが、タイムリミットが早いことです。
ーーどういうことですか?
投稿者の特定は、インターネットプロバイダー各社が保有するログ(記録・データ)を手がかりに突き止めていきます。
ただ、その保存期間が各社で異なるうえに、早いと3ヶ月ほど、長くても半年程度で消えてしまうんです。
意を決して投稿者を突き止めようとご相談にいらっしゃっても、すでにログが消去されていると投稿者を特定する手段がなくなってしまいます。
ーーそうなる前に、手を打つ必要があるわけですね。
悪質な投稿を発見したら、早めに動き出さないといけません。
裏を返すと、スピーディーに手を打てば、十分に投稿者を特定できる可能性があります。
たとえば以前、氏名不詳の相手からSNS上でしつこく誹謗中傷を受けていた方からSOSが届いたときのことです。
すぐにSNSの運営会社に発信者情報開示の仮処分命令を申し立てると、ログイン時のIPアドレス(インターネットに接続する機器の識別番号)が開示されました。
続いて、それをもとにプロバイダに対する発信者情報開示請求の訴訟を起こしたんです。
ーー投稿者を特定する一歩手前まできたと。結果はどうなったんでしょう?
裁判所から無事に開示命令が下り、誹謗中傷を行った人物を特定することができました。
そのうえで、依頼者さまが望んでいた相手からの謝罪とともに、損害賠償もしてもらうことになったんです。
このケースのように、慰謝料などの損害賠償請求までお手伝いすることも珍しくありません。
なかには、コンタクトをとっても返事がなかったり、一切反省していないような人もいます。
そうした場合は依頼者さまとご相談のうえ、損害賠償請求、さらには名誉毀損で刑事告訴する手段も検討します。
裁判を含め、いずれもこれまで何度も携わってきました。
03 得意分野と強み②
法改正で発信者情報の開示がスムーズに。不当解雇で多額の解決金も
ーー発信者情報の開示請求は、手続きに手間や時間がかかると耳にしたことがあります。実際、どうなんでしょう?
確かに、今まではそういう指摘が少なくありませんでした。
ただ、2022年の法改正以降、状況は緩やかに変わってきています。
手続きが簡素化され、以前よりも被害者救済がスムーズになっているからです。
私の肌感覚ですと、現在はご相談から早ければ3ヶ月程度、平均すると半年弱で特定までたどり着けます。
その分、弁護士費用も抑えやすくなっています。
泣き寝入りせず、私を頼っていただきたいですね。
ーーその一方で、投稿してしまった人の相談も受けていらっしゃるんですよね?
相手の心を傷つける悪質な投稿は非難されて当然ですが、なかにはあとで後悔されている方がたくさんいらっしゃるんですよ。
思わぬかたちで加害者になってしまった、というご相談も増えているんです。
被害者に謝罪と反省の気持ちをお伝えし、一刻も早く円満解決を図ること。
それは被害者の利益にもなると考え、加害者のサポートも精力的に行っているんです。
ーーそのほかに、力を注いでいる分野があれば教えてください。
ネットの誹謗中傷に次いで力を入れているのが、労働問題です。
この問題は、私が弁護士になろうと決めた理由とも重なります。
小さい頃から大好きだった、アニメやゲーム。
当時から、その制作現場は長時間労働や低賃金などが問題視されていました。
大好きだからこそ、健全な業界であってほしい。
そんな思いで、法律の力を使ってお役に立てないかと考えたんです。
ちなみに、学生時代はアニメ系のサークルに所属し、同人誌即売会「コミックマーケット」でのスタッフ参加経験もあります。
そんな経緯もあり、これまでエンタメ業界に限らず、解雇や残業代、ハラスメントなどの事案を数多く扱ってきました。
ーー具体的にどんな事案を解決してきたんですか?
たとえば、不当解雇を争って多額の解決金を手にした事例があります。
依頼者さまは、外資系企業の日本法人から突如、解雇を言い渡されたそうです。
復職よりも金銭での早期解決をご希望だったので、その方向で交渉に臨みました。
そして、解決金を十分納得できる水準まで引き上げる合意に持ち込んだんです。
ご依頼から約2ヶ月のスピード決着でした。
外資系企業では、日本の労働法を無視するかのような解雇が目立ちます。
一方で私の経験上、弁護士が介入した途端に態度を軟化させ、高額の解決金を提示してくることもあるんです。
確かに、今まではそういう指摘が少なくありませんでした。
ただ、2022年の法改正以降、状況は緩やかに変わってきています。
手続きが簡素化され、以前よりも被害者救済がスムーズになっているからです。
私の肌感覚ですと、現在はご相談から早ければ3ヶ月程度、平均すると半年弱で特定までたどり着けます。
その分、弁護士費用も抑えやすくなっています。
泣き寝入りせず、私を頼っていただきたいですね。
ーーその一方で、投稿してしまった人の相談も受けていらっしゃるんですよね?
相手の心を傷つける悪質な投稿は非難されて当然ですが、なかにはあとで後悔されている方がたくさんいらっしゃるんですよ。
思わぬかたちで加害者になってしまった、というご相談も増えているんです。
被害者に謝罪と反省の気持ちをお伝えし、一刻も早く円満解決を図ること。
それは被害者の利益にもなると考え、加害者のサポートも精力的に行っているんです。
ーーそのほかに、力を注いでいる分野があれば教えてください。
ネットの誹謗中傷に次いで力を入れているのが、労働問題です。
この問題は、私が弁護士になろうと決めた理由とも重なります。
小さい頃から大好きだった、アニメやゲーム。
当時から、その制作現場は長時間労働や低賃金などが問題視されていました。
大好きだからこそ、健全な業界であってほしい。
そんな思いで、法律の力を使ってお役に立てないかと考えたんです。
ちなみに、学生時代はアニメ系のサークルに所属し、同人誌即売会「コミックマーケット」でのスタッフ参加経験もあります。
そんな経緯もあり、これまでエンタメ業界に限らず、解雇や残業代、ハラスメントなどの事案を数多く扱ってきました。
ーー具体的にどんな事案を解決してきたんですか?
たとえば、不当解雇を争って多額の解決金を手にした事例があります。
依頼者さまは、外資系企業の日本法人から突如、解雇を言い渡されたそうです。
復職よりも金銭での早期解決をご希望だったので、その方向で交渉に臨みました。
そして、解決金を十分納得できる水準まで引き上げる合意に持ち込んだんです。
ご依頼から約2ヶ月のスピード決着でした。
外資系企業では、日本の労働法を無視するかのような解雇が目立ちます。
一方で私の経験上、弁護士が介入した途端に態度を軟化させ、高額の解決金を提示してくることもあるんです。
04 依頼者への思い
説明はわかりやすく、見通しは正確に。不安を解消し、いち早く安心を
ーー依頼者とのコミュニケーションにおいては、何を大事にされていますか?
みなさんが日常生活で使うような言葉で、わかりやすくご説明することです。
弁護士が発する言葉や説明は難解なものも多く、堅くてややこしいと感じている方が少なくないはずです。
私はそうではなく、簡単な言葉に置き換え、問題解決の方法や手続きの流れを具体的にイメージしていただけるように努めています。
とくに誹謗中傷に悩む方は心に深いダメージを負い、悪質な投稿が続く間、ずっと不安にさいなまれます。
1日でも早く安心していただけるよう、お話を聞いて不安な気持ちに寄り添うとともに、先の見通しを丁寧にお伝えすることも大切にしています。
ーーご趣味などがあれば、それもぜひお聞かせください。
一番は、ウイスキーの飲み歩きですね。
「ウイスキー検定」を持っているほど好きで、神楽坂界隈のバーに長いこと通っています。
ウイスキーは産地や原材料、製法の違いなどから千差万別の味わいが楽しめ、長い歴史を経た今もなお、新しい商品が次々と生まれています。
私も弁護士として、法改正など新しい動きを常にキャッチアップしながら、この先も長く、依頼者さまのお力になっていきたいですね。
困ったことがあったら、ぜひ気軽にご相談いただけるとうれしいです。
みなさんが日常生活で使うような言葉で、わかりやすくご説明することです。
弁護士が発する言葉や説明は難解なものも多く、堅くてややこしいと感じている方が少なくないはずです。
私はそうではなく、簡単な言葉に置き換え、問題解決の方法や手続きの流れを具体的にイメージしていただけるように努めています。
とくに誹謗中傷に悩む方は心に深いダメージを負い、悪質な投稿が続く間、ずっと不安にさいなまれます。
1日でも早く安心していただけるよう、お話を聞いて不安な気持ちに寄り添うとともに、先の見通しを丁寧にお伝えすることも大切にしています。
ーーご趣味などがあれば、それもぜひお聞かせください。
一番は、ウイスキーの飲み歩きですね。
「ウイスキー検定」を持っているほど好きで、神楽坂界隈のバーに長いこと通っています。
ウイスキーは産地や原材料、製法の違いなどから千差万別の味わいが楽しめ、長い歴史を経た今もなお、新しい商品が次々と生まれています。
私も弁護士として、法改正など新しい動きを常にキャッチアップしながら、この先も長く、依頼者さまのお力になっていきたいですね。
困ったことがあったら、ぜひ気軽にご相談いただけるとうれしいです。