かさはら もとひろ
笠原 基広弁護士
弁護士法人AK法律事務所
竹橋駅
東京都千代田区神田錦町2-7 協販ビル7階
インタビュー | 笠原 基広弁護士 弁護士法人AK法律事務所
知的財産やIT法務に強い中小企業の顧問弁護士。ビットトレントでの著作権侵害も迅速に和解交渉
大手企業の研究開発部や特許部で経験を積んだ後、法曹に転身して弁護士法人AK法律事務所を開設した笠原 基広(かさはら もとひろ)弁護士。
以来、約15年にわたって企業法務と知的財産を二本柱にキャリアを積み上げてきました。
とくに製造業やIT分野に詳しいほか、特許や商標、著作権などをめぐるトラブルの解決実績も山ほどあります。
異色の経歴とともに、顧問先をはじめとする企業や紛争解決への思いをお聞きしました。
以来、約15年にわたって企業法務と知的財産を二本柱にキャリアを積み上げてきました。
とくに製造業やIT分野に詳しいほか、特許や商標、著作権などをめぐるトラブルの解決実績も山ほどあります。
異色の経歴とともに、顧問先をはじめとする企業や紛争解決への思いをお聞きしました。
01 原点とキャリア
外資系大手の特許部などに在籍。知的財産と企業法務を両軸に約15年
ーー以前は化学メーカーに勤めていたそうですね。なぜ弁護士に転身されたんですか?
外資系の素材化学メーカーに就職し、プラスチックの応用研究開発に従事していました。
そもそも大学も工学部に進学し、理系畑を歩んできたんです。
転機は、法務や特許を扱う部署に異動したことでした。
そこで法律や特許の魅力に一気に引き込まれましてね。
その後転職した通信機器大手の会社でも特許部に在籍し、知的財産の業務に打ち込んでいました。
すると次第に、ある思いが芽生えてきたんです。
もっと専門性を高め、自社だけでなくいろんな会社を法務の面からサポートできるようになりたいと。
それで会社員を辞め、司法試験に挑戦することにしたんです。
ーー弁護士になってから、約15年のキャリアを築いてこられました(2025年2月現在)。
弁護士登録後の2010年に独立し、現事務所を開業しました。
それから現在まで、企業法務と知的財産を二本柱に据えて活動しています。
企業法務では、各種契約書の作成・チェックから人事労務、債権回収などまで幅広くカバーしています。
長く外資系企業に勤め、海外在住歴もあるため英語での書面作成やコミュニケーションも可能です。
次に、知的財産です。
特許や商標権などについて侵害のリスクがないかどうかの事前調査のほか、侵害をめぐって生じた裁判を含む紛争案件に何度も携わってきました。
外資系の素材化学メーカーに就職し、プラスチックの応用研究開発に従事していました。
そもそも大学も工学部に進学し、理系畑を歩んできたんです。
転機は、法務や特許を扱う部署に異動したことでした。
そこで法律や特許の魅力に一気に引き込まれましてね。
その後転職した通信機器大手の会社でも特許部に在籍し、知的財産の業務に打ち込んでいました。
すると次第に、ある思いが芽生えてきたんです。
もっと専門性を高め、自社だけでなくいろんな会社を法務の面からサポートできるようになりたいと。
それで会社員を辞め、司法試験に挑戦することにしたんです。
ーー弁護士になってから、約15年のキャリアを築いてこられました(2025年2月現在)。
弁護士登録後の2010年に独立し、現事務所を開業しました。
それから現在まで、企業法務と知的財産を二本柱に据えて活動しています。
企業法務では、各種契約書の作成・チェックから人事労務、債権回収などまで幅広くカバーしています。
長く外資系企業に勤め、海外在住歴もあるため英語での書面作成やコミュニケーションも可能です。
次に、知的財産です。
特許や商標権などについて侵害のリスクがないかどうかの事前調査のほか、侵害をめぐって生じた裁判を含む紛争案件に何度も携わってきました。
02 得意分野と強み①
製造業やITに強く、顧問先多数。特許権侵害で大企業の主張を一蹴
ーー企業法務では顧問先をはじめ、どんな会社が多いですか?
中小企業を中心に、ベンチャーやスタートアップ、個人事業主の方など多岐にわたります。
業種別ではとくに製造業が多く、ほかにIT企業やEC事業者なども目立ちます。
それと、大学などの教育機関です。
研究や技術にも詳しいことから重宝いただき、複数の大学で顧問を任せていただいています。
ーー先生はITにも詳しいんですか?
法律の知識とは別に、以前から独学でプログラミングをやっていたんです。
ロースクール在学中はWeb制作などで生計を立てていましたし、現在も知的財産に関するオウンドメディア『知財FAQ』を運営しています。
そのサイトのほか、事務所のウェブサイトも私の自作なんです。
弁護士でありながらIT技術にも精通しているとして、多くのIT関連企業からお声がけいただいています。
ソフトウェア開発契約や、アプリの利用規約をはじめとする契約書の作成。
Webサービスなどの制作物の納品遅延や、プログラミングコードの無断使用に対する対応。
ご相談内容としては、そういった事例が目立ちますね。
私は民間企業でも長く働いていました。
IT業界に限らず、企業の目線に立てることも強みだと自負しています。
単に法的なリスクを指摘するだけではなく、どうすればうまく事業を進められるか。
そうした前向きな発想でサポートさせていただいています。
ーー知的財産についても、よくあるトラブルを教えてください。
ひとつは、特許権の侵害をめぐる争いです。
たとえば以前、精密機器を製造販売するベンチャー企業からご依頼いただいたケースです。
特許権侵害を主張する大企業から、製造販売の停止とライセンス契約の締結を請求されたんです。
ただ、リサーチを重ねたところ十分に勝機があることがわかってきました。
その後始まった交渉では「侵害していない」と全面的に争い、差し止めや損害賠償の支払いを拒否。
相手も折れずに議論は平行線をたどりましたが、交渉終結から数年が過ぎた今も、相手から訴訟は提起されていません。
訴訟で争っても、勝ち目は薄いと判断したんだと思いますね。
実質的な勝利といっていいはずです。
ーーその精密機器ベンチャーの技術を、なんとか守り抜いたと。
優れた技術を持つベンチャーやスタートアップが、そうやって大企業から横やりを入れられるケースは少なくありません。
製品やサービスを発表した後に警告書が届き、事業を妨害しようと圧力をかけられるんです。
私はその度に、ご依頼いただいた企業の盾となって大企業と対峙し、事業を遂行できるよう必死にお手伝いしてきました。
特許のほかでは、商標権に関するご相談も多いですね。
飲食店などの店名やECでの商品名、あるいはロゴマークなどをめぐって、商標権を侵害してしまったり、反対に侵害されたりといったトラブルです。
中小企業を中心に、ベンチャーやスタートアップ、個人事業主の方など多岐にわたります。
業種別ではとくに製造業が多く、ほかにIT企業やEC事業者なども目立ちます。
それと、大学などの教育機関です。
研究や技術にも詳しいことから重宝いただき、複数の大学で顧問を任せていただいています。
ーー先生はITにも詳しいんですか?
法律の知識とは別に、以前から独学でプログラミングをやっていたんです。
ロースクール在学中はWeb制作などで生計を立てていましたし、現在も知的財産に関するオウンドメディア『知財FAQ』を運営しています。
そのサイトのほか、事務所のウェブサイトも私の自作なんです。
弁護士でありながらIT技術にも精通しているとして、多くのIT関連企業からお声がけいただいています。
ソフトウェア開発契約や、アプリの利用規約をはじめとする契約書の作成。
Webサービスなどの制作物の納品遅延や、プログラミングコードの無断使用に対する対応。
ご相談内容としては、そういった事例が目立ちますね。
私は民間企業でも長く働いていました。
IT業界に限らず、企業の目線に立てることも強みだと自負しています。
単に法的なリスクを指摘するだけではなく、どうすればうまく事業を進められるか。
そうした前向きな発想でサポートさせていただいています。
ーー知的財産についても、よくあるトラブルを教えてください。
ひとつは、特許権の侵害をめぐる争いです。
たとえば以前、精密機器を製造販売するベンチャー企業からご依頼いただいたケースです。
特許権侵害を主張する大企業から、製造販売の停止とライセンス契約の締結を請求されたんです。
ただ、リサーチを重ねたところ十分に勝機があることがわかってきました。
その後始まった交渉では「侵害していない」と全面的に争い、差し止めや損害賠償の支払いを拒否。
相手も折れずに議論は平行線をたどりましたが、交渉終結から数年が過ぎた今も、相手から訴訟は提起されていません。
訴訟で争っても、勝ち目は薄いと判断したんだと思いますね。
実質的な勝利といっていいはずです。
ーーその精密機器ベンチャーの技術を、なんとか守り抜いたと。
優れた技術を持つベンチャーやスタートアップが、そうやって大企業から横やりを入れられるケースは少なくありません。
製品やサービスを発表した後に警告書が届き、事業を妨害しようと圧力をかけられるんです。
私はその度に、ご依頼いただいた企業の盾となって大企業と対峙し、事業を遂行できるよう必死にお手伝いしてきました。
特許のほかでは、商標権に関するご相談も多いですね。
飲食店などの店名やECでの商品名、あるいはロゴマークなどをめぐって、商標権を侵害してしまったり、反対に侵害されたりといったトラブルです。
03 得意分野と強み②
相次ぐビットトレントでの著作権侵害。スピーディーに和解交渉へ
ーー私たち個人が日常生活のなかで、知的財産をめぐってトラブルに巻き込まれる恐れもあるんでしょうか?
はい、もちろんです。
その点で今、とても心配していることがあります。
「ビットトレント」の使用をめぐる著作権侵害のトラブルです。
ビットトレントとはファイル共有ソフトのことで、アダルトビデオ作品のダウンロードによるトラブルが頻発しているんです。
違法行為になってしまうことを知らずに無料でダウンロードしていたら突如、インターネットプロバイダから発信者情報開示の意見照会書が届き、映像の著作権者から損害賠償を請求される例が相次いでいます。
ーー弁護士に相談すれば、うまく火消ししてもらえるんですか?
いきなり書面が届き、どなたも困惑された様子でご相談にいらっしゃいます。
ただ、ぜひ安心していただきたいですね。
私が代理でプロバイダにコンタクトを取り、著作権者である制作会社などとも速やかに和解交渉に乗り出します。
アダルトビデオなだけに表沙汰にしたくないという声が多いので、交渉は秘密裏に済ませるようにしていますしね。
著作権者との間で和解契約を結べば、何事もなかったかのように平穏な生活に戻ることができます。
ーー特許に商標、著作権、さらに企業から個人までと、本当に手広くカバーされているんですね。
会社員時代から数えると、知的財産の実務にはもう30年以上も携わっていますからね。
私のデスク周辺には、証拠収集した材料や製品が所狭しと置かれているんですよ。
特許権侵害に絡む該当品を購入し、機器の仕組みや動作を分析しているためです。
サイズの大きいものだと、全自動麻雀卓もあります。
過去に特許権侵害で訴えられた裁判で使ったものですが、あのときは一審、二審とも勝訴しました。
ーーなんだか、大学の研究室のようですね。
さすがに、そこまでではないですけどね。
ただ、初めてご覧になった方には新鮮に映る光景かもしれません。
調査については実物の分析はもちろん、インターネットや雑誌、ときには論文や技術書なども読み込み、徹底してやるのが私のモットーなんです。
事務所の看板も自作だったりと、何事も徹底的に掘り下げることが好きなんですよ。
趣味のひとつで、高校時代からやっているサックスもそうです。
今もジャズバンドに加入し、フェスなどのイベントに参加して演奏しているんです。
はい、もちろんです。
その点で今、とても心配していることがあります。
「ビットトレント」の使用をめぐる著作権侵害のトラブルです。
ビットトレントとはファイル共有ソフトのことで、アダルトビデオ作品のダウンロードによるトラブルが頻発しているんです。
違法行為になってしまうことを知らずに無料でダウンロードしていたら突如、インターネットプロバイダから発信者情報開示の意見照会書が届き、映像の著作権者から損害賠償を請求される例が相次いでいます。
ーー弁護士に相談すれば、うまく火消ししてもらえるんですか?
いきなり書面が届き、どなたも困惑された様子でご相談にいらっしゃいます。
ただ、ぜひ安心していただきたいですね。
私が代理でプロバイダにコンタクトを取り、著作権者である制作会社などとも速やかに和解交渉に乗り出します。
アダルトビデオなだけに表沙汰にしたくないという声が多いので、交渉は秘密裏に済ませるようにしていますしね。
著作権者との間で和解契約を結べば、何事もなかったかのように平穏な生活に戻ることができます。
ーー特許に商標、著作権、さらに企業から個人までと、本当に手広くカバーされているんですね。
会社員時代から数えると、知的財産の実務にはもう30年以上も携わっていますからね。
私のデスク周辺には、証拠収集した材料や製品が所狭しと置かれているんですよ。
特許権侵害に絡む該当品を購入し、機器の仕組みや動作を分析しているためです。
サイズの大きいものだと、全自動麻雀卓もあります。
過去に特許権侵害で訴えられた裁判で使ったものですが、あのときは一審、二審とも勝訴しました。
ーーなんだか、大学の研究室のようですね。
さすがに、そこまでではないですけどね。
ただ、初めてご覧になった方には新鮮に映る光景かもしれません。
調査については実物の分析はもちろん、インターネットや雑誌、ときには論文や技術書なども読み込み、徹底してやるのが私のモットーなんです。
事務所の看板も自作だったりと、何事も徹底的に掘り下げることが好きなんですよ。
趣味のひとつで、高校時代からやっているサックスもそうです。
今もジャズバンドに加入し、フェスなどのイベントに参加して演奏しているんです。
04 弁護士としての信念
「中小・ベンチャーの技術開発を支えたい」。少数精鋭で徹底サポート
ーー問題解決への熱意と執念が目を引きます。それは一体、どこから湧き上がってくるんでしょうか?
一番は、企業のみなさんに安心して事業に専念し、元気になっていただきたいという思いです。
日本の中小やベンチャー企業は、すばらしい技術を持っておられます。
それを法務の面から下支えすることで、会社の成長、ひいては日本経済の活性化に微力ながら貢献させていただきたいんです。
一方で、大企業ほどのマンパワーがなければ、法務までなかなか手が回らない実情もあるはずです。
知的財産については、なおさらです。
ーーだからこそ、弁護士を頼ってほしいと。
知的財産に強い事務所は規模が大きなところが多いなか、当事務所は私を含め弁護士が3人と少数精鋭の小さな事務所です。
その分小回りが効き、柔軟にフットワーク軽く動き回れます。
費用面でもメリットを実感いただけるはずです。
ぜひ気軽にご相談いただけるとうれしいですね。
一番は、企業のみなさんに安心して事業に専念し、元気になっていただきたいという思いです。
日本の中小やベンチャー企業は、すばらしい技術を持っておられます。
それを法務の面から下支えすることで、会社の成長、ひいては日本経済の活性化に微力ながら貢献させていただきたいんです。
一方で、大企業ほどのマンパワーがなければ、法務までなかなか手が回らない実情もあるはずです。
知的財産については、なおさらです。
ーーだからこそ、弁護士を頼ってほしいと。
知的財産に強い事務所は規模が大きなところが多いなか、当事務所は私を含め弁護士が3人と少数精鋭の小さな事務所です。
その分小回りが効き、柔軟にフットワーク軽く動き回れます。
費用面でもメリットを実感いただけるはずです。
ぜひ気軽にご相談いただけるとうれしいですね。