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まつした しょう
松下 将弁護士
弁護士法人ALG&Associates 姫路法律事務所
姫路駅
兵庫県姫路市東延末3-12 姫路白鷺ビル
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インタビュー | 松下 将弁護士 弁護士法人ALG&Associates 姫路法律事務所

ハードルの高い父親側で監護権を勝ち取る。親権など子どもの問題に強い姫路の熱血弁護士

全国10拠点、100人超の弁護士を擁する弁護士法人ALG&Associates。
姫路事務所に在籍する松下 将(まつした しょう)弁護士は、離婚問題や交通事故を中心に住民の苦悩に熱心に耳を傾けています。
一般にハードルが高いとされる父親側で親権を勝ち取るなど、とくに子どもが関わる難題を何度もこじ開けてきました。
苦境に立たされても、「依頼者さまとともに、最後まで闘い抜く」。
真っ直ぐ前を見つめ、そう力強く語ってくれました。

01 現事務所とキャリア

国内10拠点、弁護士100人超。姫路に赴任、人の温かさに触れる日々

ーー現在所属している事務所について教えてください。

国内に10拠点あり、在籍する弁護士は100人を超える大規模な事務所です(2023年10月現在)。
個人、法人を問わず幅広い案件を扱い、それぞれの地域に根づいて活動しています。

私の配属先は、姫路事務所です。
司法修習が同じ兵庫だったこともあり、馴染みのある土地です。
初めて姫路に降り立ったとき、目の前に広がる光景には心を奪われました。
高くそびえる姫路城と、風情ある城下町の景色。
何よりも人が温かく、すっかり好きになりました。


ーーそもそも、入所した決め手は何だったんですか?

人柄や雰囲気のよさに惹かれたのが、理由のひとつです。
面接を受けた際に、「一緒に仕事がしたい」と直感的に思いました。

その選択は大正解でした。
自由闊達に意見交換でき、固定概念にとらわれない方法で事件解決に挑む風土があります。
風通しとチームワークのよさは、依頼者さまにとって相談しやすい雰囲気にもつながっているはずです。

02 得意分野とスタンス①

「最後まで信じてよかった」。子の監護権争い、土壇場で引き渡しを回避

ーーご自身はどんな事件を担当されているんですか?

離婚・男女問題や交通事故、刑事事件、相続などを中心に、個人の方々の身近なトラブルを積極的に扱っています。
そのなかでも私は、子どもに関する問題を数多く任されてきました。

とくに親権の問題です。
過去には、父親側の代理人として、お子さんと一緒に暮らせる監護権を手にしたこともあります。


ーー父親側で親権を取るのは、一般的にハードルが高いと言われています。

あれは、お子さんを連れ去られた父親からご相談いただいたときのことです。

お子さんの成長や将来を考えた際に、母親のもとで暮らすのは教育上、問題が多い点を突いたことが決め手になりました。
それと、スピード感もカギを握りました。

母親と暮らす期間が長引くほど、生活環境を変えることは子どもを不安定にするという観点から、引き渡しが困難になる恐れがあったからです。
裁判所に早く審判を下すよう訴えるとともに、その間に必死で書面を作成したり、証拠をかき集めたりしたんです。


ーー決死の思いが実ったわけですね。

それとは対照的に、お子さんの引き渡しを要求された事件も印象に残っています。

依頼者さまは、お子さんと一緒に奥さまのもとを離れた旦那さまでした。
ただ、実は「子どもを連れ去られた」と主張する母親側に一度は監護権を取られてしまったんですよ。

それでも、旦那さまはお子さんを決して手放そうとしなかったんです。
「引き渡したらこの子はダメになる。なんとしても守りたい」と、あきらめずに最後まで闘うとおっしゃったんです。


ーーただ、裁判所の審判は出ています。八方塞がりの状態に見えますが。

その後、強制的に引き渡しを行う強制執行の通知が届き、さらに人身保護請求も発せられてしまいました。
人身保護請求は、応じないと場合によっては刑事罰を受ける恐れもあります。
裁判所からは再三にわたって、もうあきらめるよう告げられていたんです。

それでもなんとか抵抗を試みていたところ、ある日相手が手を引いたんですよ。
どんな手を打たれても折れない私たちの執念に、「もう取り戻せない」とあきらめたんだと思います。
土壇場でなんとか持ちこたえ、そのままお子さんを手元に残すことができました。


ーー本当にギリギリの局面だったんですね。

最悪の場合、刑事事件に発展するリスクもありましたからね。
依頼者さまはずっとその恐怖におびえ、苦しかったはずです。
でも、お子さんへの思いが強く、意志も固かったんです。

私も「最後まで力になりたい」と、ただひたすらに依頼者さまとともに闘った事件でした。
「最後まであなたを信じてよかった」。
依頼者さまの言葉は、今でも忘れられません。

この事件は、所内の全国の弁護士を対象とする表彰・アワードで敢闘賞(プロフェッショナル賞〈OUTSTANDING LAWYER AWARDS〉2022 民事部門)を受賞しました。

03 得意分野とスタンス②

交通事故のケガをめぐって徹底抗戦されるも勝訴。失敗を恐れず全力投球

ーーほかの分野はどうですか?記憶に残っている事件があれば教えてください。

交通事故とケガの因果関係をめぐって争い、かなり苦労した裁判があります。

依頼者さまは、家族4人で車を走行中に追突事故でケガを負った父親でした。
その方は過去にほかにも事故に遭っていたため、相手方弁護士から今回の事故との因果関係を真っ向から否定されてしまったんです。


ーーその後、かなり壮絶な争いに発展したと。

相手は、同乗していた妻子には補償するのに、父親だけが対象外だと主張してきたんです。
私たちからすると難癖とも思えるような不自然な主張でしたが、それでも執拗に抵抗され、考えを崩そうとしませんでした。

争いは裁判までもつれましたが、最終的にはこちらが勝訴しました。
本件とは別の過去の事故現場に足を運んだりしながら、事実と証拠を丹念に積み上げた成果でした。


ーー親権の事例もそうですが、最後まで徹底してやり抜く姿が印象的です。

目の前にいる人を助けたい。
ほかの誰でもなく、私がやらなければならない。
依頼者さまの不安な表情を見ていると、自然とパワーがみなぎってくるんです。

「失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」。
これは、自動車メーカー・ホンダの創業者である本田 宗一郎さんの言葉です。
失敗を恐れて挑戦から逃げていては、何も生まれません。
わずかでも可能性がある限り、あらゆる手を尽くして全力投球するのが私のモットーなんです。

04 悩んでいる人たちへ

誰よりも近くで、親身に寄り添う。事故に遭った母の思いも背負って

ーー弁護士は敷居が高いと思われがちです。相談の際に気をつけていることはありますか?

依頼者さまの悩みや、問題の核心がどこにあるのか。
それを引き出せるように、話し方から表情、その場の空気まで、リラックスしてお話いただけるように努めています。

少しでも壁や距離を感じさせるようなことがあった途端、私への信頼は遠のいてしまいます。
不安を打ち明けるのは簡単なことではないはずですが、「この人にならすべて話せる」と思っていただけるように、丁寧にコミュニケーションを重ねるようにしています。


ーー何でも話せる相談相手ということですね。

そう強く思うのは、私自身や家族が過去に苦い経験をしたからでもあります。

高校生のときに、母が交通事故に遭ってしまったんです。
大ケガを負ったにもかかわらず、受け取った賠償金はわずかだったと聞きました。
当時はそもそも、弁護士に頼む発想そのものがなかったそうです。

「多くの人にとって、弁護士がもっと身近な存在であればいいのに」。
そう感じたことが、私が弁護士を志した理由でもあるんです。
あのときの悔しさも胸に秘めながら、誰よりも近く、一人ひとりに親身に寄り添うスタイルと信念を、今後も真っ直ぐに貫いていきたいですね。
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