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しもむら くにひろ
下村 訓弘弁護士
日の出総合法律事務所
西新駅
福岡県福岡市早良区西新1-10-27 西新プライムビル3階
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インタビュー | 下村 訓弘弁護士 日の出総合法律事務所

大手銀行に14年、融資やM&Aアドバイザーを経験、MBAも取得。その後10年の浪人生活を経験した苦労人。

14年の銀行勤務における花形のキャリアを捨て、退職後8回目の司法試験で苦労の末に弁護士の切符を手にした日の出総合法律事務所の下村訓弘(くにひろ)弁護士。
前職ではMBAを取得し、M&Aのアドバイザーを務めるなどした「金融のプロ」でした。
数字の強さを生かした法人・個人の債務整理や事業再生に留まらず、町弁として積極的に様々な事件に取り組んでいます。
「苦難福門」の精神で、何事も前向きにとらえる姿勢に迫ります。

01 弁護士になるまでの道のり

大手銀行に14年勤務。MBA取得、M&Aアドバイザーも


ーー長く金融機関にお勤めだったようですね。

大学卒業後、東京で14年間、大手銀行に勤めました。
入行後企業向け融資やデリバティヴ営業に携わった後、アメリカに派遣され経営学や金融を学び、MBA(経営学修士)も取得しました。
帰国後はM&Aのアドバイザー業務も経験するなど、恵まれたキャリアを積ませていただきました。


ーーそうしたエリート街道から、なぜ弁護士に転身されたのでしょうか?

実は、小さい頃からずっと「世の中は理不尽だ。理不尽に遭った人が救われる道はないのか?」という疑問をずっと抱えていました。
振り返ってみると、子供の頃、気の弱い、お人好しな性格であった父親が、理不尽な目に遭っても耐え忍んでいる姿を見ていたことが原因ではないかと思っています。
弱い立場に置かれた人が、同じ人間として、つらい思いをひたすら耐え忍ばなければならない社会でいいのか。
理不尽に遭っても泣き寝入りするしかないのか。
そんな疑問をずっと抱いてきた気がします。

そんな社会を少しでも変えられないかと一念発起し、弁護士を目指して会社を辞めたのは39歳のときでした。
会社や、会社の同僚・先輩らからずいぶん止められましたが、一度しかない人生、自分の信じた道を悔いなく生きたいと、迷いはなかったですね。合格するまで受験し続ける覚悟でした。
しかし同時に自分ならすぐに合格できるという慢心がありました。
結果として、司法試験の勉強とは別に、たいへん貴重な人生勉強をさせていただくことになりました(笑)


ーーどういうことでしょう?

当時は合格率が3%ほどしかなかった旧司法試験の時代でした。
それでも、それまで順調に望んだとおりのキャリアを歩んできた私は、自分の能力を過信し、今回も2,3度チャレンジすれば必ず合格できるはずだと高をくくっていたのです。しかし現実はそう甘くありませんでした(笑)。

試験には7度も落ち、貯金が底をつき、早朝ビルの清掃のアルバイトをしながら勉強する日々。
40代の働き盛りなのに、毎日毎日、前年と同じテキストを繰り返し読むだけの、何ら発展のない日々。「自分はいったい何をしているんだろう?」という気持ちに苛まれ、気持ちが折れかけたこともありました。
そんなとき幸運にも禅に出会い、心の平穏を取り戻すことができ、8回目の試験でなんとか合格できたのです。
座禅は今でも、毎朝の欠かせないルーティンです。

現在の事務所がある福岡は、私の故郷です。
あえて大学時代から約30年間住み慣れ、人脈もあった東京を離れて福岡に戻ってきたのは、一人暮らしをしている母親の近くで親孝行をしたいという気持ちからでした。
これからの人生は、法律家として地元の方々のお役に立ちたいとも思いました。
この足掛け10年にもわたる熟年浪人(笑)の苦労は、他の人の悩みや苦しみに思いを致す力、少なくともその姿勢を身につけることができたという点で、私の人生にとってかけがえのない経験だったと今は心から有難く思っています。


02 弁護士としての強み・武器

債務整理、交渉力、事業再生に強み。県内初の経営者保証ガイドライン


ーー銀行マンの経験が、弁護士業務に役立っている面はたくさんあると思います。

はい、帳簿や財務諸表を細かくチェックできるのが大きいですね。
例えば、債務整理における解決策は、借金の金額や資産状況などによって異なります。
銀行マンとして長く融資に携わってきた経験から、法人、個人に関わらず、その方(会社)がおかれた経済状況から最適な解決方法をご提示できるのが私の強みです。

さらに、M&Aのアドバイザー時代に培った交渉力も役立っています。当時はクロスボーダー案件を担当していたので、海外のインベストメントバンクの猛者たちとのやりとりで、国内では経験できない大胆な提案や図々しい交渉(笑)、落としどころの探り方を実地で学ぶことができました。

また、国内の金融機関との交渉も、以前内部で働いていて言わば相手の手の内を知っていると言えるので、どんな資料を用意してどう交渉すれば銀行内での審査が通りやすいか、そういったことがわかるのも強みだと思います。
それが役立った例として、法人の債務整理に関連して、福岡県で「経営者保証に関するガイドライン」(単独型)の第1号となる案件を成功させた実績もあります。
このガイドラインとは、会社が破産しても、必ずしも連帯保証をしていた経営者まで破産する必要はなく、一定の財産を残し、かついわゆるブラックリストへの登録も回避して早期の再起業などを可能とする制度です。
制度はあるもののなかなか金融機関との交渉がうまくいかずそれまで成功例がなかったのですが、金融機関に示す的を射た資料の準備や交渉がうまくいったケースでした。
銀行時代M&Aに関わった経験から事業の再生全般に関心があり、今後は事務所の看板サービスにしていくつもりです。


ーー数字に強いのは、他の分野でも大きな武器になりますよね?

当事務所は「泣き寝いりを見過ごさない」の精神で、どんなご依頼にも対応するのが基本方針です。
とくにご依頼が多いのは、離婚・男女問題や相続、交通事故、不動産、労働、企業法務に関するご相談です。

債務整理の他にも、不貞の慰謝料や離婚時の財産分与、遺産分割、事業承継、不動産問題における資産評価、交通事故の損害、労働問題における残業代請求など、数字や計算が事件解決の鍵を握るケースはたくさんあります。

03 弁護士としての信念

最後まであきらめない。挫折で知った痛みと「日の出」


ーー浪人中のご苦労も、依頼者に寄り添ううえでは大切な時間だったのかもしれません。

あれはきっと、それまで慢心したまま人生を送ってきた私に、神様がガツンと一発罰を与えてくださったのだと思います。
もちろん、依頼者の方々の苦労や不安に比べれば大したことはないのですが、人生のどん底から抜け出して幸福を掴むという実体験をさせていただきました。
最後の最後まで決してあきらめず、努力し続ければ必ず道が拓けることを知ることができました。
もともと学生時代剣道をやっていて闘争心旺盛で、勝負事では、「必ず勝つ」という強い気持ちを常に意識してきましたが、司法試験浪人の経験から、途中であきらめさえしなければ、必ず成功するということも学びました。
事案の解決に向けて、勝訴に向けて、最後まであきらめない姿勢は、弁護士として大切にしていることですね。


ーー依頼者と二人三脚で、あきらめずに一緒に歩んでいくと。

裁判や相手方との紛争解決を成就するためには、相手方との交渉以外にも、お客様や関係者とが信頼関係を構築しこれを維持していくこともたいへん重要です。

最近、ある案件の最中にご依頼者様の奥さまが家を出て、ご依頼者様が奥様から離婚を突きつけられてしまったことがありました。
しかしこの案件の解決には奥さまの協力が必須でした。
ましてや離婚されてしまっては、解決は不可能でした。
ご依頼者様は、奥様から離婚を言い渡され、自暴自棄になってしまい、すべてをあきらめかけてしまわれました。

私も、夫婦関係というのは、弁護士がどうこうできる問題ではないとあきらめかけましたが、「いやまだできることをやり尽くそう」と考え、私との信頼関係も崩れて電話連絡にも応えてくれなくなったご依頼者様に対しては、ご自宅を何度も訪問して会っていただき、あきらめないよう直接励まし、奥さまに対しては、私から離婚を思いとどまって欲しいと心を込めた手紙を何度か書いて説得を試みました。
一時絶望しかけていましたが、最後は奥様が離婚を思いとどまってくださり、ご本人も立ち直って案件を解決することができました。


ーー法律家は、人を励ます応援団のような役目を果たすこともあるのですね。

事務所名を「日の出」としたのは、まさにそういう思いからです。
ご依頼者様一人ひとりに対し、たとえ今は暗闇のなかにいるとしても、気を取り直し、一歩踏み出しさえすれば、必ず「日の出」は来ますよ!という呼びかけの思いを込めたんです。

そのために、私は全力で、最後まであきらめずにご依頼者様をサポートする覚悟で仕事をしています。
あきらめさえしなければ、必ず闇夜は明け、「日の出」を見ることができると信じています。

04 読者に伝えたいこと

「苦難福門」の精神で、再起の道を


ーーまさにそうした読者へのメッセージを、最後に聞かせていただけますか?

「苦難福門」という言葉があります。
私はこの言葉が大好きです。
「苦難は幸福の門である」というのですが、その意味を私は、「苦難から目を逸らさず、苦難を苦難としてしっかり捉え、その解決のために『正しく』努力する。そうすれば幸福の道がおのずから開ける」ということだと解釈しています。
たとえ完全に解決できなくても、正しく努力していればその努力の過程こそが価値であり、人生そのものだと思っています。
この記事を読んでおられるみなさんは今、まさに苦難に直面しておられる最中ではないかと思います。「その苦難に対する正しい解決方法は何か」を一緒に考えてみませんか!

弁護士は敷居が高いイメージがあり、相談するのを躊躇(ちゅうちょ)し、ひとりで問題を抱えたまま悩んでおられる方もおられるかと思います。
まずは一歩踏み出し、初回45分の無料相談を利用してみられては如何でしょうか?
事務所は地下鉄西新駅(6番出口)真上、至便の場所にあります。
ぜひ気軽に足をお運びいただきたいです。

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